AI・機械学習
中級

Llama 4 Scout アーキテクチャ(ラマフォースカウトアーキテクチャ)

Metaが2025年4月に公開したLlama 4 Scoutの技術仕様。17B×16専門家MoE構成(総109B)、iRoPEで1000万トークンコンテキスト、Early Fusionマルチモーダル、MTPを採用した次世代オープンモデル。

0 回閲覧
0 いいね
2026/6/8 更新
関連タグ
LLM
Meta
MoE
マルチモーダル
オープンモデル

Llama 4 Scout アーキテクチャ概要

Llama 4 ScoutはMetaが2025年4月5日にリリースしたMixture-of-Experts(MoE)モデルです。同日公開のLlama 4 Maverick(17B×128専門家)と並んで、Llama 4シリーズのエントリーモデルとして位置づけられています。

主要技術仕様

パラメータ値
アクティブパラメータ17B
専門家数16
総パラメータ109B
コンテキスト長10,000,000トークン
訓練コンテキスト256K
画像解像度最大448×448
ライセンスApache 2.0(Llama 4コミュニティライセンス)

革新的アーキテクチャ要素

iRoPE(Interleaved RoPE / No Position Encoding)

iRoPEはLlama 4で初採用されたポジションエンコーディング手法です。

  • RoPEレイヤー: 通常の回転位置エンコーディングを適用するレイヤー
  • NoPEレイヤー: 位置エンコーディングを完全に省略するレイヤー
  • この2種類を交互(Interleaved)に配置することで、訓練時の256Kコンテキストを推論時10Mまで外挿可能

超長コンテキストの動画理解・長文書処理で従来のRoPEスケーリング手法(YaRN/LongRoPE等)を上回るとMetaが発表。

Early Fusion マルチモーダル設計

Llama 4はLlama 3.2のようにテキストモデルに視覚エンコーダを「後付け」する方式(Late Fusion)ではなく、訓練初期からテキストと画像を統合するEarly Fusionを採用しました。

メリット:

  • テキスト・画像の相互作用が訓練を通じて最適化される
  • 視覚トークンとテキストトークンが同じKVキャッシュに格納され、クロスモーダルなアテンションが自然に学習される

Mixture-of-Experts(MoE)設計

Scoutは各Transformerレイヤーで16専門家中2専門家をアクティブ化するスパース活性化設計です。

  • 総109BパラメータのうちForward passで使用するのは17Bのみ
  • 専門家ルーティングはTop-2 Gatingを使用
  • MoEレイヤーとDense FFNレイヤーを一定比率で交互配置

Multi-Token Prediction(MTP)

Llama 4はMTPを採用し、訓練時の学習効率向上と推論時の投機的デコーディングによるスループット改善を実現しています。

Llama 4 Maverick との比較

項目ScoutMaverick
専門家数16128
総パラメータ109B400B+
主な用途エッジ〜中規模サーバー高性能サーバー
性能水準GPT-4oクラスGPT-4.5相当

利用環境

Meta公式ではHugging FaceおよびMeta.aiで公開。llama.cpp対応GGUFが公開され、MacBook Pro(M3 Max)やWSL2環境でのローカル実行も可能。Ollama llama4:scoutタグでワンコマンドインストール対応。

この記事について
カテゴリーAI・機械学習
難易度中級
作成日2026/6/8