概要
Load Line Calibration(LLC)は、CPUやGPUに負荷がかかった際に発生する電圧降下を補正する機能です。電源ユニットの出力電圧が負荷によって低下することで、PCパーツのパフォーマンス低下や不安定化を防ぎます。オーバークロック時に特に有効です。
CPUやGPUに大きな電力を供給する際、電源ユニットの出力電圧は配線抵抗や回路内の損失により低下します。この電圧降下は、パーツの動作電圧を下回り、パフォーマンスの低下や不安定を引き起こす可能性があります。LLCは、マザーボード上のコンポーネントを調整することで、この電圧降下を意図的に補正します。多くの場合、電源のVRM(Voltage Regulator Module)の抵抗値を調整することで実現されます。LLC設定は、通常、BIOS/UEFIで選択可能で、段階的な設定(例: Level 1, 2, 3など)や、細かな電圧調整オプションが用意されている場合があります。設定によっては、電圧が高くなりすぎ、パーツに悪影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要です。
オーバークロックを行う際に、LLCを適用することで、より安定した動作と高いパフォーマンスを維持できます。CPUクーラーの性能が低い場合、LLCによる電圧上昇を抑制するために、段階的にLLCレベルを下げるなどの調整が必要です。GPUオーバークロックにおいても、メモリの電圧PoPの安定性を高めるためにLLCを活用できます。
LLCの設定が高すぎると、パーツの寿命を縮める可能性があります。電圧PoPを適切にモニタリングしながら、段階的に設定値を上げ、安定動作を確認することが重要です。マザーボードのVRMの性能によって、LLCの効果は大きく左右されます。VRMのヒートシンクが小さいマザーボードでは、LLCによる発熱が増加する可能性があります。