VESAマウント規格(ブイイーエスエーマウントキカク)
Video Electronics Standards Association(VESA)が策定したモニター背面のマウント穴規格。75×75mm(VESA 75)と 100×100mm(VESA 100)が一般的で、ネジ穴の間隔を統一することでモニターとアーム・スタンド・壁掛け金具の互換性を保証する。自作 PC 環境ではほぼすべてのモニターアームが VESA 75/100 に対応している。
VESAマウント規格とは
VESA マウント規格(VESA Mounting Interface Standard / VESA MIS)は、米国の映像機器標準化団体 Video Electronics Standards Association が策定したディスプレイ背面のネジ穴配置に関する国際規格である。モニター背面に正方形または長方形のパターンでネジ穴を配置し、モニターアーム・壁掛け金具・スタンドとの互換性を保証する。
1997 年に初版が策定されて以来、PC モニター・テレビ・デジタルサイネージなどのディスプレイ製品のほぼ全てが VESA マウントに対応しており、2026 年現在の最新規格は VESA MIS-F(Flat Display Mounting Interface)C2 版である。
VESA 規格のサイズ一覧
| VESA 規格名 | ネジ穴間隔 | ネジ規格 | 対応画面サイズ | 対応重量 | 用途 |
|---|---|---|---|---|---|
| MIS-B (VESA 50) | 50×20mm | M4×8mm | 4〜7.9 インチ | 〜2kg | 小型タブレット |
| MIS-C (VESA 75) | 75×75mm | M4×10mm | 8〜11.9 インチ | 〜4.5kg | 小型モニター |
| MIS-D (VESA 100) | 100×100mm | M4×10mm | 12〜30.9 インチ | 〜14kg | 一般 PC モニター |
| MIS-E (VESA 200) | 200×100mm / 200×200mm | M6×12mm | 31〜90 インチ | 〜113.6kg | 大型モニター/TV |
| MIS-F (VESA 400〜) | 200〜800mm | M8 | 31〜90+ インチ | 〜113.6kg | 超大型 TV/サイネージ |
自作 PC ユーザーが扱う 24〜34 インチモニターは VESA 100(100×100mm・M4 ネジ) がほぼ標準。一部の 32 インチ以上の重量級モニターが VESA 200 を採用しているが、Ergotron HX のように VESA 100/200 両対応のアームであれば変換プレートなしで装着可能。
VESA 対応の確認方法
モニター購入前に VESA 対応を確認する手順:
- メーカー仕様書を確認: スペック表に「VESA マウント: 100×100mm」などの記載があれば対応
- モニター背面を目視: スタンドを外した状態で、正方形に並んだ 4 つのネジ穴があれば VESA 対応。穴の間隔を定規で測定して 75mm か 100mm かを確認
- ネジ規格を確認: VESA 100 は M4×10mm が標準。付属ネジがない場合はホームセンターで M4×10mm のキャップボルトを購入(4 本で 200 円程度)
- スタンド一体型の注意: iMac や一部のデザイナーモニター(LG UltraFine 5K など)はスタンドが一体型で VESA マウント穴がない。別売りの VESA アダプターキット(3,000〜5,000 円)で対応可能な場合がある
VESA 非対応モニターへの対策
VESA マウント穴がないモニターでもモニターアームに取り付ける方法がある:
- VESA アダプター(汎用): モニター底面のスタンド穴を利用してアダプタープレートを固定し、VESA 100 穴を増設。サンワサプライ CR-LA301 など(2,000〜4,000 円)
- 挟み込み式アダプター: モニターのベゼル(枠)を上下から挟んで VESA プレートを背面に追加。23〜34 インチ対応の汎用タイプが 3,000〜5,000 円で販売
- 専用 VESA キット: Apple iMac 向けの純正 VESA マウントアダプター(購入時のみ選択可)、Dell や HP の一部機種向け専用アダプターなど
ただし非対応モニターへのアダプター取り付けは安定性で劣るため、新規購入時はVESA対応を必須条件とすることを強く推奨する。
VESA 規格とモニターアームの互換性
モニターアームの製品仕様に「VESA 75/100 対応」と記載されている場合、付属のマウントプレートに 75mm 間隔と 100mm 間隔の両方のネジ穴が開けられている。取り付け時にモニター側の穴間隔に合わせてネジを締めるだけで良い。
注意すべき互換性の問題:
- VESA 200 モニター × VESA 100 アーム: 変換プレート(1,000〜2,000 円)が必要。プレートの分だけモニターが 1〜2cm 前に出る
- VESA 75 モニター × VESA 100 アーム: 多くのアームが 75/100 両対応だが、安価なアームは 100 のみの場合がある。購入前に確認必須
- ネジ長の問題: モニター背面が平坦でない場合(カーブドモニターなど)、標準の M4×10mm ネジでは届かないことがある。M4×15mm や M4×20mm のスペーサー付きネジで対応
自作 PC 環境での VESA 活用
VESA マウント規格はモニターアーム以外にも活用場面が広い:
- モニター壁掛け: VESA 対応壁掛け金具で壁面にフラット設置。ゲーミングルームのマルチモニター壁掛けに人気
- ノートPC トレイ: VESA マウントにノート PC トレイを取り付け、ノート PC をモニターアームで浮かせる。デスクトップ PC とノート PC の併用環境に便利
- VESA マウント小物ホルダー: 小型収納ボックスやヘッドホンハンガーを VESA 穴に取り付けるアクセサリーも登場
FAQ
Q: VESA 75 と VESA 100 の違いは何ですか?
A: ネジ穴の間隔が 75×75mm か 100×100mm かの違い。どちらも M4 ネジを使用し、取り付け方法は同じ。現行の 24 インチ以上のモニターはほぼ VESA 100 だが、19〜22 インチの小型モニターには VESA 75 のものがある。多くのモニターアームは 75/100 両対応なので、どちらでも問題なく装着できる。
Q: VESA マウント穴があるかどうか、買う前にわかりますか?
A: メーカーの製品仕様ページで「VESA マウント」「VESA 100×100mm」などの記載があれば対応。Amazon 等の商品ページでも仕様表に記載されていることが多い。不明な場合はメーカーサポートに問い合わせるか、価格.com のレビューで「VESA」を検索すると実機確認済みの情報が見つかることがある。
Q: VESA ネジを締めすぎるとモニターが壊れますか?
A: M4 ネジの推奨トルクは 0.5〜1.0 Nm で、手回しのプラスドライバーで「軽く抵抗を感じてからさらに 1/4 回転」が目安。電動ドライバーでの締め付けは過トルクでモニター内部のネジ穴(プラスチック製の場合)を破損するリスクがあるため、手動での締め付けを推奨する。