電源リップルノイズ(デンゲンリップルノイズ)
DC出力AC残留成分。ATX 3.1規格+12V 50mVp-p・+5V 50mVp-p・+3.3V 50mVp-p上限、Corsair AX1600i(12V 10mVp-p)・Seasonic Prime TX-1600(<20mVp-p)・Super Flower Leadex Titanium(<15mVp-p)が2026年優秀、オシロスコープ+20MHz BW measurement基準、過大→VRM不安定+OCP誤作動原因。
概要
電源リップルノイズ(デンゲンリップルノイズ)は、DC出力に残るAC成分である。ATX 3.1規格では、+12V、+5V、+3.3V の各ラインで 50mVp-p を上限と定めている。リップルが大きいと VRM の安定性が低下し、OCP(過電流保護)が誤作動する恐れがある。2026年においては、Corsair AX1600i(12V 10mVp-p)や Seasonic Prime TX-1600(<20mVp-p)、Super Flower Leadex Titanium(<15mVp-p)が代表的な優秀機種として挙げられる。測定はオシロスコープ+20MHz BW を基準に行う。
主な特徴・仕組み
- リップル定義:DC 出力に残る AC 成分。単位は mVp-p(ミリボルトピー・ピーク)で表す。
- 測定帯域:20MHz BW で測定することで、実際の負荷変動に近い波形を取得できる。
- ATX 3.1 規格:+12V、+5V、+3.3V それぞれ 50mVp-p を上限に設定。
- VRM への影響:リップルが大きいと、電圧レギュレーションが不安定になり、CPU や GPU のクロックが落ちる。
- OCP への影響:リップルが誤検知されると、過電流保護が作動し、電源が切断される。
スペック/製品比較表
| 製品名 | 最大リップル | 測定帯域 | 評価 |
|---|---|---|---|
| Corsair AX1600i | 10mVp-p | 20MHz BW | 80 PLUS Titanium |
| Seasonic Prime TX-1600 | <20mVp-p | 20MHz BW | 80 PLUS Platinum |
| Super Flower Leadex Titanium | <15mVp-p | 20MHz BW | 80 PLUS Titanium |
| EVGA SuperNOVA 1600 G5 | 30mVp-p | 20MHz BW | 80 PLUS Gold |
| ASUS ROG Thor 1200W | 25mVp-p | 20MHz BW | 80 PLUS Gold |
具体例・対応製品
- Corsair AX1600i:12V 10mVp-p、1600W、80 PLUS Titanium。
- Seasonic Prime TX-1600:12V <20mVp-p、1600W、80 PLUS Platinum。
- Super Flower Leadex Titanium:12V <15mVp-p、1600W、80 PLUS Titanium。
- EVGA SuperNOVA 1600 G5:12V 30mVp-p、1600W、80 PLUS Gold。
- ASUS ROG Thor 1200W:12V 25mVp-p、1200W、80 PLUS Gold。
自作PCでの選び方・注意点
- リップル値が 50mVp-p を下回るか確認。
- 20MHz BW で測定された値を参照。
- VRM の電圧レギュレーションが 12V ±1% 以内に収まるか。
- OCP の設定が 1.5×定格電流を超えないか。
- 80 PLUS ランクが Platinum 以上であるか。
- 電源ユニットの冷却ファンが 120mm 以上であるか。
- ケース内の空気流が 300L/h 以上であるか。
- 電源のケーブル長が 1.5m 未満であるか。
- 12V ラインの電流が 120A 未満であるか。
- 付属のソフトウェアでリップル監視が可能か。
関連用語との違い
- リップルノイズ:DC 出力に残る AC 成分。
- ノイズ:一般的に高周波の電磁波。
- 電圧ドロップ:負荷変動時に発生する瞬間的な電圧低下。
- リプル:AC 成分の振幅。
- リップルノイズ はリプルと同義だが、電源に限定される。
よくある質問
Q1. リップル値が 50mVp-p を超えるとどんな影響がありますか?
A1. VRM の安定性が低下し、CPU や GPU のクロックが落ちる恐れがあります。OCP が誤作動し、電源が切断されるケースもあります。
Q2. 20MHz BW で測定する理由は何ですか?
A2. 20MHz は実際の負荷変動に近い帯域であり、リップルノイズの実態を正確に把握できるためです。
Q3. 80 PLUS Platinum 以上の電源は必ずリップルが低いですか?
A3. 80 PLUS ランクは効率を示す指標であり、リップル値は別途測定が必要です。高ランクでもリップルが高い場合があります。
まとめ
電源リップルノイズは、PC の安定稼働に直結する重要なパラメータである。ATX 3.1 規格に準拠し、20MHz BW で測定された 50mVp-p 以下のリップル値を持つ電源を選ぶことが推奨される。2025年から 2026年にかけて登場した Corsair AX1600i、Seasonic Prime TX-1600、Super Flower Leadex Titanium は、リップル性能が優れており、次世代の高負荷環境にも耐えうる設計となっている。自作PC の構築時には、リップル値だけでなく、VRM の安定性や OCP の設定も合わせて確認し、最適な電源を選択することが重要である。