Kioxia CM7/CD8 NVMe(キオクシアシーエムセブン)
Kioxia エンタープライズNVMe。CM7 Pro(PCIe 5.0 x4・30TB max・14.0GB/s・3 DWPD)・CM7-V Value(1 DWPD)・CM7-R Read Intensive(0.8 DWPD)・CD8 Pro(PCIe 4.0 x4・15TB・6.7GB/s)・CD8-P(FIPS 140-3)・E1.S/E3.S form factor・TLC 3D NAND 162-layer・PLP(Power Loss Protection)・DC全negative host RAM・2026年Data Center NVMe標準、Samsung PM1743競合。
概要
Kioxia CM7/CD8 NVMeは、エンタープライズ向けのPCIe 4.0/5.0 NVMe SSDラインです。CM7シリーズは最大30 TBの容量と14 GB/sのシーケンシャル読み出しを実現し、3 DWPD(デイリー・ワークロード・プロテクション)を備えるCM7 Proを中心に、低DWPDでコストパフォーマンスを追求したCM7‑V Value、読み取り負荷に最適化したCM7‑R Read Intensiveが揃います。CD8シリーズはPCIe 4.0 x4で15 TBまでの容量と6.7 GB/sを提供し、FIPS 140‑3認証を取得したCD8‑Pがセキュリティ重視の環境に対応。E1.S/E3.Sフォーマットはサーバー向けの高密度パッケージで、TLC 3D NAND 162‑layerを採用し、PLP(Power‑Loss Protection)とDC全negative host RAMでデータ保護を強化。2025年に策定されたData Center NVMe標準に完全準拠し、2026年にはTLC 162‑layer NANDが業界標準化される見込みです。Samsung PM1743と同水準の性能を持ち、エンタープライズ市場で競合力を発揮します。
主な特徴・仕組み
- PCIe 5.0 x4 接続で30 TBまでの容量を実現(CM7 Pro)。
- 14.0 GB/s シーケンシャル読み出し速度を持つCM7 Proは、データセンターの大容量転送に最適。
- 3 DWPD(デイリー・ワークロード・プロテクション)により、年間の書き込み耐久性が30 TB×3=90 TBを超える。
- TLC 3D NAND 162‑layer で高密度化を実現し、コストと容量のバランスを最適化。
- PLP(Power‑Loss Protection) が電源障害時のデータ保護を保証。
- DC全negative host RAM がキャッシュとして機能し、書き込みパフォーマンスを向上。
- FIPS 140‑3 取得済みのCD8‑Pは、政府機関や金融機関で求められる暗号化要件を満たす。
- E1.S/E3.S フォーマットは1Uラックに収まる小型パッケージで、密度を最大化。
- 2025年に発表されたData Center NVMe標準に準拠し、将来のインターフェース拡張を視野に入れた設計。
- 2026年のTLC 162‑layer NANDが業界標準化されることで、部品調達コストがさらに低減される見込み。
スペック比較表
| モデル | PCIe 接続 | 容量 | シーケンシャル読み出し | シーケンシャル書き込み | DWPD | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| CM7 Pro | PCIe 5.0 x4 | 30 TB | 14.0 GB/s | 12.5 GB/s | 3 | 高速・高耐久 |
| CM7‑V Value | PCIe 5.0 x4 | 20 TB | 13.5 GB/s | 11.8 GB/s | 1 | コスト重視 |
| CD8 Pro | PCIe 4.0 x4 | 15 TB | 6.7 GB/s | 5.9 GB/s | 2 | バランス型 |
| CD8‑P | PCIe 4.0 x4 | 12 TB | 6.5 GB/s | 5.7 GB/s | 2 | FIPS 140‑3認証 |
| CM7‑R Read Intensive | PCIe 5.0 x4 | 18 TB | 14.0 GB/s | 10.0 GB/s | 0.8 | 読み取り最適化 |
具体例・対応製品
- Supermicro SuperServer 2029U – E3.S フォーマットのCM7 Proを2枚搭載し、30 TB × 2 = 60 TBのストレージを実現。
- Dell EMC PowerEdge R7525 – CD8 Proを4枚搭載し、15 TB × 4 = 60 TBの高速キャッシュとして使用。
- HPE ProLiant DL380 Gen10 Plus – CD8‑Pを2枚導入し、FIPS 140‑3対応で金融機関向けのセキュリティ要件を満たす。
自作PCでの選び方・注意点
- PCIeレーン数:PCIe 5.0 x4を最大限に活かすには、CPUとマザーボードがx4レーンを確保できる必要があります。
- 電源設計:PLPが付いているものは電源障害時にデータ保護を行いますが、電源供給が不安定な環境では余裕を持った電源ユニットを選びましょう。
- ファンレイアウト:E1.S/E3.Sは小型ですが熱がこもりやすいため、ケースに十分な換気が必要です。
- ファームウェア更新:2025年に発表されたNVMe標準に合わせてファームウェアが更新されることがあるため、公式サイトで最新バージョンを確認してください。
- 互換性:CD8‑PはFIPS 140‑3認証を取得しているため、ISO/IEC 27001などのセキュリティ規格に準拠する必要がある環境では必須です。
関連用語との違い
| 用語 | 主な違い |
|---|---|
| Kioxia CM7/CD8 | エンタープライズ向けPCIe 4.0/5.0 NVMe SSD。高耐久性と大容量を兼ね備える。 |
| Samsung PM1743 | 同等のPCIe 5.0 x4性能を持つが、CM7はTLC 162‑layer NANDを採用し、コストパフォーマンスが優れる。 |
| Intel Optane DC Persistent Memory | コモディティSSDと異なり、メモリとストレージの境界を超えた低レイテンシを提供。CM7はNVMe経由で高速アクセスを実現。 |
| NVMe 2.0 | 2025年に発表された標準で、CM7は対応しているが、古いNVMe 1.4では一部機能が制限される。 |
よくある質問(FAQ)
Q1. CM7 ProとCD8 Proの主な用途は何ですか?
A1. CM7 Proは30 TBまでの大容量と14 GB/sの高速転送が必要なデータセンター向けキャッシュやビッグデータ処理に適しています。CD8 Proは15 TBでバランスの取れた性能を提供し、一般的なエンタープライズサーバーや高性能ワークステーションで利用されます。
Q2. 2026年のTLC 162‑layer NANDが業界標準化されると、価格にどのような影響がありますか?
A2. 162‑layer NANDは高密度化により単位容量あたりのコストが低減します。2026年に標準化されることで、CM7シリーズの製造コストが10–15 %程度下がる見込みで、消費者価格にも反映される可能性があります。
Q3. FIPS 140‑3認証を取得したCD8‑Pは、どのようなセキュリティ機能を提供しますか?
A3. CD8‑Pは暗号化されたデータストレージと、電源障害時のデータ保護機能を備えています。FIPS 140‑3に準拠した暗号アルゴリズムを使用し、政府機関や金融機関で求められるセキュリティ要件を満たします。
まとめ
Kioxia CM7/CD8 NVMeは、PCIe 4.0/5.0を活かした大容量・高速性能と、TLC 162‑layer NAND、PLP、DC全negative host RAMといった先進技術を組み合わせたエンタープライズSSDです。2025年のData Center NVMe標準への完全準拠と、2026年に予定されるTLC 162‑layer NANDの業界標準化により、性能とコストの両面でさらに進化が期待されます。自作PCやサーバー構築時には、レーン数、電源、冷却設計を十分に検討し、用途に応じたモデルを選択することで、最適なパフォーマンスと信頼性を実現できます。