初心者が自作PCの構成を考えるときに気を付けたいこと──必須級

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ここ数か月ほど、自分の勉強のために様々な方の構成をこのサイトで拝見し、非常に僭越ながら、コメントを求めておられた方に対しては自分が知っている限りのコメントを書かせていただくということをやっておりました。

もしかしたら間違ったことを言ってしまっているのではないか、という危機感を持ちつつ、できる限りちゃんと各種パーツの仕様を、メーカーHP等を調べてからコメントするということを繰り返したので、パーツ選定の際に注意すべき点など、次の自分の自作PCを考えるためのリソースとしてとても役に立っております。

 

そんな中で、このサイトを使用して、初めての自作PCを組む際のパーツ構成を考えておられる一定数の方が似たような部分で引っかかってしまっていることが少し気になっていました。

ということで、次世代のCPUを購入した際の私自身のメモとしても利用するために、この自作.comを利用する際、あるいは自作PCのパーツを考える際に気を付けてほしい点をまとめてみました。

シリーズとして、全三回とするつもりです。今回は必須級、つまり必ず確認してほしい事柄について数点まとめました。

と言っても思いついた順なので、体系的に書いているわけではないことは予めご了承をば。

また、自作PC全般で注意すべきことではなく、あくまで最近見かけた中で特に目立った点のみを記しているので、自作全般で注意すべきことについてお知りになりたい方は、一例ですが、私が以前書いたこちらのシリーズをお読みいただくと、少しはお力になれるかもしれません。

私が皆さんにコメント差し上げているものの半分弱は、この記事を読めば基本的に解決できるものです。

少し長くなりましたが、何かのお役に立つような記事となっていれば幸いです。

 

❶自作.com掲載のパーツの値段だけに頼らず、国内正規代理店を通したお店の価格を参照する

これはこのサイトの仕様の問題ですが、ここに掲載されているパーツの値段は最新のものではない場合が多いです。

また、正規代理店を通した商品ではなく、そのお店が個別に輸入して販売する、いわゆる並行輸入品を扱っているお店も混ざっているので、その点にも注意が必要です(価格.comにも同じ問題があります)。

並行輸入品は正規品より安い傾向にあり、一見お得に見えますが、国内の代理店を通していないため、万が一の故障の際には保証申請がおこなえない場合があります。

また、海外の輸入元と英語などのやり取りになるケースもあり、購入した消費者の負担が大きいです。こうしたお店は、パーツを買いなれていて、かつ損失を厭わない、あるいは日本には売っていないパーツをどうしても手にしたいという動機を強く持っている中級者以上のコースとして認識したほうがよさそうです。

悪名名高いアスク税など、パーツによってはどう見ても代理店が海外価格から不当に価格を釣り上げていると思われるケースは少なからず見受けられますが、特に初心者がそれを嫌って並行輸入、あるいは個人輸入に頼ると、組んだり運用したりという、本来労力を割くべきところではない部分に時間と労力を費やす羽目になってしまうこともありますので、なるべくなら正規代理店を通した商品を扱っているPCパーツ専門店の価格を見て、そちらから購入することを考えたほうが良いと思います。

特に実店舗だと週末あたりにセールをやっているお店が多く、また最近はどのお店も店員さんが非常に丁寧にパーツの相性問題や価格相談などにも対応してくれますので、そうした点も購入価格に含めて考えるのであれば、総合的には並行輸入品より“コスパ”が高くなるかと。

もちろん、お店によってはとても良い対応をしてくださる場所もあるので、利用する場合には事前にきちんと調べ、場合によってはお店に直接連絡して各種の情報を確認するなどし、自分のできることと照らして利用しても大丈夫だと判断できるのであれば、購入してもよいと思います。逆に言えば、そのような労力をかけたくない場合には、正規代理店を通したお店の利用をお勧めします。

 

❷ケースに付属しているケースファンの数を確認する

今度は実際の構成の話ですが、この構成で大丈夫ですか、とコメントを求めている記事で割と無視されてしまいがちなものとして、標準でケースに付いているケースファンの数と場所が挙げられます。

最近では魅せる自作PCがもはや定着した感もあるので、特に冷却を考えずとも、RGB付きのものにファンを換装しようと考えている方だと自然とこの点が解決されていることもあるのですが、ちゃんと動けば特に見た目は気にしない、という方が引っかかりやすい点です。

と言っても、だいたいのATXサイズのケースは、フロントとリアに最低一基ずつファンがついているものが多いので、ミドル未満のスペックであれば気にする必要がなかったりします。初心者の方でそのあたりのスペックで自作しようとしている人自体少ないですが。。

初自作をやろうとしている方は、少なくとも私がこのサイトで見る限り、圧倒的にミドルレンジ以上のスペックで組もうとしている方が多いです。そして昨今の最新パーツを使ってこの辺りのものを組む場合、特にGPUに負荷がかかったときにPC全体で発される熱は割とばかになりません。

熱が出たとしても、特にCPUに関しては最近はかなり熱に強いので、よほどのことがない限りミドルレンジでサーマルスロットリングを起こすことはないですし、GPU含めて熱が性能に影響を及ぼすということはあまりないと思います。

ただ、マイニング使用後の中古GPUが避けられているという例があるように、熱負荷のかかる環境に長期間置かれていたパーツの中には、性能が下がってしまうものもあります。

マイニング関係で言えばGPU内のVRAM(というよりVRAM周り?)やファンがそうですし、SSDはNANDが熱の影響をもろに受けます。たぶんいま熱に一番弱いのはSSDのような気がします。

また、熱が下がりきらない状態で使用していると、単純に各所のファンが全開で作動する期間が長くなり、ケースファンやCPUクーラーのファンも早くダメになります。

ファンを一つ追加するだけで熱環境が大幅に改善されることもあるので、付属ケースファンは予め確認し、冷却が行き届くように注意しましょう。

 

❸ケースの実寸をきちんと把握し、パーツがすべてきちんと入るか確認する。できれば大きいのを選ぶ。

続いてまたケース関係になりますが、実は自作PCのパーツはケースがなくとも動きます。

ケース関係と他のパーツとの大きな違いは、ケースの場合、動作そのものよりもパーツを収める箱としての大きさ、つまり実寸が重要視されるという点です。

というか、すべてのPCパーツは大きさに関係なく(たとえケースに収めずむき出しで組んだとしても)動きますが、ケースの制約を受けることによって、例えば空冷のCPUクーラーの高さを抑えなければならなかったり、あるいはGPUの大きさを抑えなければならなかったりします。

なので、ケースだけはほかのパーツとは別の観点から考えるべきものです。

大まかに言えば、ケースを大事にしたいのか、中に収めるパーツを大事にしたいのか、によって、パーツ選びの方針が変わります。

パーツの性能などを優先したければ、使いたい空冷クーラーや簡易水冷のラジエーター、GPUが収まるケースを選択するべきですし、逆にケースを小さくすることを優先するのであれば、配線周りも含めてパーツがしっかりその制限内の収まる大きさになっているかを確認すべきです。

また、地味に忘れがちなのが、対応電源の大きさです。

小さく収めたり特殊な形のケースの中には、ATX電源ではなく、SFX電源という、一回り小さな電源のみ搭載が可能なものもあります。

そして特に初心者の場合には、なるべくなら大きなケースを選び、配線で苦労しないようにすることをお勧めします。

小さくなればなるほど、例えば電源から延びてくるCPU電源用の配線やGPUの配線、フロント用のUSBの配線、電源スイッチその他の細い配線等々が色々な部分に干渉したり、入ったとしても配線の接続部分に大きな負担をかけたりして、故障のリスクを高めてしまいます。

きちんと実測に基づいて事前に配線を計算し、何度もシミュレーションした結果大丈夫だと判断できたとしても、実際にやってみてやっぱりだめだった、みたいなことがある世界です。

よほどケースにこだわりがある、あるいは、このケースにしたいから自作を始めたい、というような動機がない限りは、大きなケースを選んで余計な気苦労を減らしましょう。大は小を兼ねます。

 

まだあるかもしれませんので、思いついたら適宜追加していきます。

今回は必須級でしたが、次の記事は推奨級となります


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