E-ATXマザーボード(イーエーティーエックスマザーボード)
Extended ATX規格・305×330mmサイズ。ASUS ROG Maximus Z890 Extreme(¥158,000・24+2+2相VRM)・MSI MEG Z890 GODLIKE(¥195,000・26+2+1相)・GIGABYTE X870E AORUS XTREME(¥129,000・22+2+2相)が代表、PCIe 5.0 x16×2+M.2×5+10GbE+Wi-Fi 7+Thunderbolt 5搭載。
概要
E‑ATX(Extended ATX)は、従来のATX(305×244 mm)を拡張し、305×330 mm のサイズを採用したマザーボード規格です。主にハイエンドゲーマーやワークステーション向けに設計され、拡張性と電源安定性を重視しています。2025年に登場した最新のE‑ATXチップセットは、PCIe 5.0、10 GbE、Wi‑Fi 7、Thunderbolt 5 などの次世代インタフェースを標準装備しています。
主な特徴・仕組み
- 大面積設計:305 mm×330 mm の面積により、VRM、クーリングファン、M.2 スロットを多数配置可能
- 高相数VRM:24+2+2相、24+2+1相、22+2+2相といった高相数設計で、CPUへの電圧供給が安定
- PCIe 5.0:x16×2 のレーンを備え、GPUや高速SSDに最大40 Gbps の帯域を提供
- M.2 スロット:5 個のM.2 スロット(NVMe PCIe 4.0/5.0)を搭載し、ストレージ拡張性を確保
- ネットワーク:10 GbE LAN、Wi‑Fi 7 802.11be、Bluetooth 5.3 などの高速通信をサポート
- Thunderbolt 5:最大40 Gbps のデータ転送速度で、外部ディスプレイや高速外付けストレージに対応
- 冷却設計:大型ヒートシンク、複数ファンスロット、液体冷却用オプションを備える
- 拡張スロット:PCIe 4.0/5.0 x1、x4 スロットを多数配置し、サウンドカードやネットワークカードの追加が容易
- BIOS/UEFI:高度なオーバークロック設定、電圧調整、ファンプロファイル管理が可能
- 電源設計:24 pin ATX、8 pin EPS、4 pin CPU、4 pin PCIe などの電源コネクタを備える
スペック/製品比較表
| モデル | 価格 | VRM相数 | PCIeレーン | M.2スロット |
|---|---|---|---|---|
| ASUS ROG Maximus Z890 Extreme | ¥158,000 | 24+2+2 | x16×2 | 5 |
| MSI MEG Z890 GODLIKE | ¥195,000 | 26+2+1 | x16×2 | 5 |
| GIGABYTE X870E AORUS XTREME | ¥129,000 | 22+2+2 | x16×2 | 5 |
具体例・対応製品
- ASUS ROG Maximus Z890 Extreme:24+2+2相 VRM、10 GbE LAN、Wi‑Fi 7、Thunderbolt 5、価格 ¥158,000
- MSI MEG Z890 GODLIKE:26+2+1相 VRM、10 GbE LAN、Wi‑Fi 7、Thunderbolt 5、価格 ¥195,000
- GIGABYTE X870E AORUS XTREME:22+2+2相 VRM、10 GbE LAN、Wi‑Fi 7、Thunderbolt 5、価格 ¥129,000
- MSI MEG Z790 GODLIKE:24+2+2相 VRM、10 GbE LAN、Wi‑Fi 7、Thunderbolt 5、価格 ¥180,000
- GIGABYTE X570 AORUS Master:20+2+2相 VRM、10 GbE LAN、Wi‑Fi 6E、Thunderbolt 4、価格 ¥110,000
自作PCでの選び方・注意点
- 電源容量:VRM相数が多いほど電圧安定化に必要な電力が増える。650 W以上の電源を推奨
- ケースサイズ:E‑ATXは大型。ATXケースでは収まらない場合があるため、E‑ATX対応ケースを選択
- 冷却性能:大面積設計によりヒートシンクが大きくなるが、ファン配置が限られることがある。液体冷却を併用すると効果的
- 拡張スロットの配置:PCIe x16 スロットが2つあるため、GPUを2枚搭載する場合は電源と冷却を十分に確保
- マザーボードのBIOS更新:最新のCPUやチップセットに対応するため、BIOSは常に最新版に保つ
- コストパフォーマンス:高相数VRMは価格が上がるが、オーバークロック時の安定性が向上。用途に応じて選択
- USBポート:USB 3.2 Gen 2x2、USB 4.0 など高速ポートを備えているか確認
- メモリスロット:DDR5 6000 MHz 以上に対応しているか。最大32 GB/64 GB まで拡張可能
- ファームウェアのセキュリティ:UEFI Secure Boot、TPM 2.0 などのセキュリティ機能を確認
- サポート期間:メーカーのサポート期間が長いモデルを選ぶと、長期利用時の安心感が高まる
関連用語との違い
- ATX:305×244 mm。PCIe x16 スロットは1つ、M.2 スロットは1〜2個。E‑ATXに比べ拡張性が低い
- Micro‑ATX:244×244 mm。さらに小型で、PCIe x16 スロットは1つ、M.2 スロットは1個。E‑ATXの拡張性を大きく下回る
- Mini‑ITX:170×170 mm。小型化が最優先で、PCIe x16 スロットは1つ、M.2 スロットは1個。E‑ATXの性能を実現できない
- E‑ATX:305×330 mm。最大の拡張性と高相数VRMを備え、ハイエンド用途に最適
よくある質問
Q1: E‑ATXはどのような用途に向いていますか?
A1: 高性能CPU、複数GPU、NVMe SSDを多数搭載したワークステーションやゲーマー向けに最適です。
Q2: E‑ATXを使うとケースの選択肢が狭くなりますか?
A2: はい、E‑ATXは大型のため、対応ケースを選ぶ必要があります。ATXケースは不適合です。
Q3: 24+2+2相 VRMと26+2+1相 VRMの違いは何ですか?
A3: 相数が多いほど電圧安定化が優れ、オーバークロック時の温度低減に寄与します。
まとめ
E‑ATXマザーボードは、305×330 mm の大面積と高相数VRMにより、CPU・GPU・ストレージの拡張性と電源安定性を両立させる設計が特徴です。2025年以降の最新チップセットはPCIe 5.0、10 GbE、Wi‑Fi 7、Thunderbolt 5 を標準装備し、次世代の高速通信とデータ転送を実現しています。自作PCで高性能を追求する場合は、電源容量、ケースサイズ、冷却性能を十分に検討し、目的に合ったモデルを選択することが重要です。