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HTTP/2 (RFC 7540・2015年5月)(エイチティーティーピー2)

GoogleのSPDYプロトコルをベースに標準化された、HTTP/1.1の後継となる通信プロトコル。バイナリ形式のフレームを用いたマルチプレクシングにより、単一接続での並列リクエストを実現し、Webの高速化に大きく寄与した。

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2026/5/18 更新
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HTTP/2 (RFC 7540・2015年5月)

概要

HTTP/2は、Webにおけるデータ転送効率を劇的に向上させるために設計されたバイナリベースのプロトコルである。従来のHTTP/1.1が抱えていた「Head-of-Line (HOL) Blocking」問題、すなわち一つのリクエストの遅延が後続のリクエストに波及する課題を解決すべく、GoogleのSPDYプロトコルを継承して標準化された。

最大の特徴は「バイナリフレーミング層」の導入である。メッセージを小さなフレームに分割し、単一のTCP接続内で複数のストリームを並列に扱うマルチプレクシングを実現した。これにより、画像やスクリプトといった大量のリソースを、追加のTCPハンドシェイクなしで効率的に同時取得できるようになった。また、HPACKによるヘッダー圧縮技術は、重複するメタデータの転送量を削減し、特にモバイルネットワーク環境下での通信遅延低減に大きく貢献している。

スペック表

項目詳細仕様
プロトコル形式バイナリ・フレームワーク
基盤トランスポート層TCP (Transmission Control Protocol)
セキュリティ要件TLS (Transport Layer Security) 推奨
ヘッダー圧縮方式HPACK (Static/Dynamic Table利用)
制御メカニズムストリーム優先度制御、フロー制御
標準化文書RFC 7540 (2015), RFC 9113 (2022改定)

比較表

機能・特性HTTP/1.1HTTP/2HTTP/3
データ表現テキスト形式バイナリ形式バイナリ形式
並列処理能力接続ごとの逐次処理単一接続でのマルチプレクシングQUICによる高度な並達化
TCP層の遅延影響高い (HOL Blocking)中程度 (TCP層に依存)低い (UDP/QUICで解消)
ヘッダー圧縮なしHPACKQPACK
接続確立コスト高い (複数接続が必要)低い (1つの接続を再利用)極めて低い (0-RTT対応)

関連用語との違い

SPDY

HTTP/2の技術的基盤となったGoogleが開発した実験的なプロトコル。HTTP/2はこれをIETF標準として洗練させたものであり、概念的にはSPDYの正当な後継にあたる。

HTTP/3 (QUIC)

HTTP/2の課題であった「TCP層におけるパケットロスによるストリーム停止(TCP-level HOL Blocking)」を解決するために登場した次世代規格。UDPベースのQUICプロトコルを使用し、ネットワークの切り替え時などの再接続性能が飛躍的に向上している。

HPACK vs QPACK

HTTP/2で使用されるHPACKは、TCPの順序保証を前提とした圧縮アルゴリズムである。一方、HTTP/3のQPックは、パケットの到着順序が入れ替わる可能性があるUDP環境でも効率的に動作するよう設計されている。

Server Push (廃止済み)

サーバー側からクライアントへ未要求のリソースを送り込む機能。HTTP/2初期の目玉であったが、キャッシュ制御の難しさや帯域の無駄遣いといった課題があり、最新のRFC 9113では非推奨・削除されている。

FAQ

Q1: HTTP/2を使用している際、通信速度が低下する要因は?

TCP層でのパケットロスが発生した場合、HTTP/2のマルチプレクシング機能があっても、TCPの再送待ちによって全てのストリームが停止してしまう「TCP-level HOL Blocking」が原因となる。

Q2: 現代のWeb開発においてHTTP/2の導入は必須か?

現在の主要なWebサーバーやCDNでは標準で有効化されており、インフラ側での対応は完了している。開発者はプロトコルそのものの実装よりも、リソースの優先順位付けや圧縮効率を意識することが重要である。

Q3: HTTP/3への完全な移行はいつ頃になるか?

2025年現在、Webトラフィックの多くは依然としてHTTP/2以上で構成されている。HTTP/3は急速に普及しているが、レガシーなネットワーク環境や特定のエンタープライズ用途では、安定したHTTP/2が引き続き主要な役割を担い続けると予測される。

この記事について
カテゴリーネットワーク
難易度上級
作成日2026/5/18