Stream Deck(ストリームデック)
Elgato社が開発した物理ボタン付きコントローラデバイス。各ボタンにカスタムアイコンを表示するLCDを搭載し、OBS Studioのシーン切替・音声ミュート・ツイート送信・スマートホーム操作など、ワンタッチで多様なアクションを実行できる。配信者だけでなくビジネスユーザーにも普及している。
Stream Deckとは
Stream Deck(ストリームデック)は、Elgato(Corsair傘下)が開発・販売するプログラマブルコントローラデバイスである。物理ボタンの表面にLCDスクリーンを備え、各ボタンにカスタムアイコンと任意のアクションを割り当てることができる。
元々はライブ配信者向けのOBS Studio操作デバイスとして2017年に発売されたが、その汎用性の高さからプログラマー、動画編集者、音楽制作者、ビジネスユーザーにも広く普及している。マクロ実行、ショートカットキー送信、Webリクエスト送信、スマートホーム機器の制御など、PCで実行可能なほぼすべての操作をボタン一つに割り当てられる。
ラインナップ比較
| モデル | ボタン数 | 画面 | 接続 | 価格 |
|---|---|---|---|---|
| Stream Deck Mini | 6 | LCDボタン×6 | USB-C | 約10,000円 |
| Stream Deck MK.2 | 15 | LCDボタン×15 | USB-C(着脱式) | 約20,000円 |
| Stream Deck XL | 32 | LCDボタン×32 | USB-C | 約30,000円 |
| Stream Deck + | 8+4 | LCDボタン×8 + タッチストリップ×4 + ダイヤル×4 | USB-C | 約25,000円 |
| Stream Deck Neo | 8 | LCDボタン×8 + タッチストリップ×2 | USB-C | 約13,000円 |
| Stream Deck Pedal | 3 | なし(足踏みペダル) | USB-C | 約10,000円 |
Stream Deck MK.2が最も人気のモデルで、15ボタンは配信操作に十分な数を備える。Stream Deck +はダイヤルとタッチストリップを搭載し、音量調整やカラーグレーディングなどアナログ操作を必要とする用途に適している。
配信での活用例
Stream Deckは配信中のリアルタイム操作を大幅に効率化する。
- シーン切替: OBS Studioのシーン(ゲーム画面、雑談画面、休憩画面等)をワンタッチで切替
- 音声制御: マイクのミュート/アンミュート、BGM音量の上下、効果音の再生
- カメラ制御: カメラのON/OFF、フィルタの適用/解除
- チャット連携: 定型文の送信、Twitch広告の再生、クリップ作成
- アラート管理: フォロー・サブスクリプション通知音の手動再生
- タイマー: カウントダウンタイマーの開始/停止
配信以外の活用
Stream Deckの真価は配信以外の生産性向上にも発揮される。
動画編集: DaVinci Resolve、Premiere Pro、Final Cut Proの頻用操作(カット、リップル削除、マーカー追加、レンダリング開始等)をボタン化。キーボードショートカットを覚える必要がなくなる。
プログラミング: ビルド実行、Git操作(commit、push、pull)、Docker操作、テスト実行などの開発ワークフローを自動化。Multi Actionで複数コマンドの連続実行も可能。
ビジネス: Zoom/Teamsのミュート切替、画面共有開始、カメラON/OFFなどのビデオ会議操作。Microsoft Office マクロの実行やSlackメッセージ送信にも対応。
スマートホーム: Philips Hue、IFTTT、HomeKit等と連携し、照明のON/OFF、エアコン制御、カーテン開閉などをボタン操作で実行。
プラグインとMarketplace
Stream Deckソフトウェアには公式Marketplaceがあり、2026年時点で300以上のプラグインが公開されている。主要なプラグインは以下の通り。
| プラグイン | 機能 | 対応サービス |
|---|---|---|
| OBS Tools | OBS Studio完全制御 | OBS Studio |
| Spotify Integration | 再生制御・曲情報表示 | Spotify |
| Philips Hue | 照明制御 | Hue Bridge |
| Discord | ミュート・デフ・通話制御 | Discord |
| Wave Link | オーディオミキサー | Elgato Wave |
よくある質問
Q1: Stream Deckは配信しない人にも必要ですか?
配信しない人にも十分に価値がある。ショートカットキーの暗記が不要になり、複雑な操作をワンタッチ化できる利便性は、動画編集者・プログラマー・リモートワーカーに特に好評である。Stream Deck Mini(6ボタン、約10,000円)から試して、用途が広がったらMK.2やXLにアップグレードするのが合理的である。
Q2: Stream DeckとTourBox/Loupedeck等の違いは何ですか?
Stream DeckはLCDボタンによる視覚的フィードバックが最大の特徴で、ボタンの機能が一目でわかる。TourBoxはダイヤルとホイールを中心としたアナログ操作に特化し、動画編集やイラスト制作での微調整に強い。Loupedeckは両方を備えるが高価(約40,000〜80,000円)。配信用途ならStream Deck、クリエイティブ用途ならTourBox、両方ならLoupedeckが適している。
Q3: Stream Deckのモバイル版はありますか?
Elgato Stream Deck Mobile(iOS/Android)があり、スマートフォンをStream Deckとして使用できる。月額350円のサブスクリプション制で、物理ボタンの触覚フィードバックがない点が物理版との最大の違いである。試用には適しているが、本格利用では物理版を推奨する。