WRX90(ダブリューアールエックスキュウジュウ)
AMD Threadripper PRO 7000WX対応チップセット。sTR5ソケット・DDR5-5200 RDIMM 8ch・PCIe 5.0 128レーン・10GbE搭載でワークステーション用、ASUS Pro WS WRX90E-SAGE SE・GIGABYTE TRX90 AERO Dが代表。
概要
WRX90は、AMD Threadripper PRO 7000 WXシリーズ向けに設計されたワークステーション向けマザーボードです。sTR5ソケットを採用し、最大128レーンのPCIe 5.0を提供します。DDR5‑5200 RDIMMを8チャンネルでサポートし、ECC機能により高い信頼性を実現。10 GbE以外にも、複数のM.2スロットやUSB 3.2 Gen 2x2を備え、データセンターやクリエイティブワークフローに最適です。2025年に登場したこのモデルは、2026年の業界標準となることが期待されています。
主な特徴・仕組み
- sTR5ソケットは、Threadripper PRO 7000 WXの最大64コアをサポートし、8×8 DIMM構成で最大512 GBのメモリを搭載可能。
- PCIe 5.0 128レーンは、4×PCIe 5.0 x16、2×PCIe 5.0 x8、2×PCIe 5.0 x4、8×PCIe 5.0 x1を同時に稼働させ、複数GPUや高速NVMeストレージを同時に利用できます。
- DDR5‑5200 RDIMMは、8チャンネルで最大1.6 TB/sの帯域を提供。ECCにより、ランダムアクセス時のエラーを検出・訂正します。
- 10 GbE RJ45と10 GbE SFP+ポートを併設し、データ転送速度を最大10 Gbpsに拡張。
- 2×M.2 PCIe 5.0 x4スロットはNVMe SSDを最大2本同時に接続でき、RAID 0/1/5/10構成も可能。
- USB 3.2 Gen 2x2(10 Gbps)とUSB 3.2 Gen 2(10 Gbps)を合わせて4ポート、USB 3.2 Gen 1(5 Gbps)を4ポート搭載。
- 2×SATA 6 Gb/sポート、2×SATA 3 Gb/sポートを備え、古いドライブとの互換性も確保。
- BIOSはUEFIベースで、Threadripper PRO 7000 WXのオーバークロック設定やECC管理が簡単に行えます。
- 10 GbE以外にも、2×10 GbE SFP+、1×10 GbE RJ45、1×10 GbE SFPを搭載し、ネットワーク構成の柔軟性を提供。
- 2×USB 3.2 Gen 2x2は、データ転送と充電を同時に行えるため、ワークステーションの拡張性が高まります。
スペック/製品比較表
| 製品 | ソケット | PCIe 5.0 レーン | メモリ | Ethernet | M.2 | USB | 価格(概算) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ASUS Pro WS WRX90E‑SAGE SE | sTR5 | 128 | 8 channel DDR5‑5200 RDIMM | 10 GbE RJ45 + 10 GbE SFP+ | 2×x4 | 4×Gen 2x2 + 4×Gen 2 + 4×Gen 1 | ¥350,000 |
| GIGABYTE TRX90 AERO D | sTR5 | 128 | 8 channel DDR5‑5200 RDIMM | 10 GbE RJ45 + 10 GbE SFP+ | 2×x4 | 4×Gen 2x2 + 4×Gen 2 + 4×Gen 1 | ¥330,000 |
| ASRock Rack WRX90 | sTR5 | 128 | 8 channel DDR5‑5200 RDIMM | 10 GbE RJ45 + 10 GbE SFP+ | 2×x4 | 4×Gen 2x2 + 4×Gen 2 + 4×Gen 1 | ¥310,000 |
| Supermicro MBD‑WR90T‑4T | sTR5 | 128 | 8 channel DDR5‑5200 RDIMM | 10 GbE RJ45 + 10 GbE SFP+ | 2×x4 | 4×Gen 2x2 + 4×Gen 2 + 4×Gen 1 | ¥340,000 |
| MSI WRX90 Workstation | sTR5 | 128 | 8 channel DDR5‑5200 RDIMM | 10 GbE RJ45 + 10 GbE SFP+ | 2×x4 | 4×Gen 2x2 + 4×Gen 2 + 4×Gen 1 | ¥360,000 |
具体例・対応製品
- ASUS Pro WS WRX90E‑SAGE SE:データ解析やAIトレーニング向けに最適化されたチップセット。
- GIGABYTE TRX90 AERO D:高解像度映像編集に適したGPUスロット構成。
- ASRock Rack WRX90:サーバー向けに設計された堅牢なケースと電源管理。
- Supermicro MBD‑WR90T‑4T:エンタープライズ向けにECCメモリとRAID構成を標準装備。
- MSI WRX90 Workstation:高い拡張性とオーバークロックサポートを備えたデスクトップ向け。
自作PCでの選び方・注意点
- CPUとマザーボードの相性:Threadripper PRO 7000 WXを必ず選択。
- メモリ容量:最大512 GBまで拡張可能だが、実際の用途に応じて適切な容量を選ぶ。
- 電源容量:TDPが高いCPUと複数GPUを同時に使用する場合、1000 W以上の電源が推奨。
- 冷却設計:高性能CPUとGPUは大きな熱を発生させるため、液体冷却または大型空冷ファンを検討。
- ケースサイズ:WRX90はE-ATX規格のため、十分なスペースを確保。
- 拡張カードの配置:PCIe 5.0レーンを最大限に活用するため、スロットの物理的配置を確認。
- ネットワーク要件:10 GbEポートを利用する場合、対応スイッチやケーブルの準備。
- BIOSアップデート:最新ファームウェアをインストールし、安定性と機能拡張を確保。
関連用語との違い
- Threadripper PRO vs Threadripper:PROはECC対応と業務向け機能を追加。
- sTR5 vs TRX4:sTR5は最大128レーンを提供し、TRX4は64レーンまで。
- DDR5‑5200 RDIMM vs DDR4:RDIMMはECC機能を備え、DDR4は非ECC。
- PCIe 5.0 vs PCIe 4.0:レーン数と帯域幅が倍増し、データ転送速度が向上。
よくある質問(FAQ)
-
WRX90はどのような用途に向いていますか?
高性能CPUとGPUを同時に使用するデータサイエンス、AIトレーニング、3Dレンダリング、ハイレゾ映像編集など、ワークステーション向けに設計されています。 -
10 GbEポートは必須ですか?
必須ではありませんが、データ転送速度を最大化したい場合は10 GbEポートの利用が推奨されます。 -
ECCメモリはどのくらいの頻度でエラーを検出しますか?
ECCはランダムアクセス時に発生するビットエラーをリアルタイムで検出し、訂正します。
まとめ
WRX90は、Threadripper PRO 7000 WX向けに最適化されたワークステーションマザーボードで、128レーンのPCIe 5.0と8チャンネルDDR5‑5200 RDIMMを組み合わせた高い処理性能を提供します。10 GbEポートや複数M.2スロットを備え、データセンターやクリエイティブワークフローに適した拡張性を持ちます。2025年に登場したこの製品は、2026年にさらに多くのプロフェッショナルに採用されると予測され、次世代のワークステーションの基準となるでしょう。