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    【2026年】Linux起動失敗レスキュー完全ガイド|GRUB修復からfsck まで

    自作.com編集部·2026年4月14日·更新: 2026年10月15日

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    目次

    Linux 起動失敗の兆候と分類:2026 年現在の状況分析レスキュー環境の準備:Live USB とマルチブートツールの選定UEFI ブートマネージャーの確認:マザーボード固有の起動キーと設定GRUB Resuce シーンからの脱出:コマンドラインでの手動回復手順GRUB の再インストールと設定更新:永続的な修復の実行initramfs/initrd の破損と再生成:chroot 環境からの修復ファイルシステム修復:fsck と xfs_repair によるデータ復旧fstab 設定の誤り修正:UUID とマウントポイントの確認カーネルパニックと以前のカーネル起動:DKMS とモジュールの再ビルド2026 年最新ツールと自動化スクリプト:バックアップと復元よくある質問(FAQ)まとめ

    Linux 起動失敗の兆候と分類:2026 年現在の状況分析

    Linux を利用しているユーザーにとって、OS の起動に失敗することはシステム全体の信頼性を損なう重大な事象です。特にサーバー環境や開発ワークステーションでは、数時間のダウンタイムが経済的損失に直結します。2026 年現在、Linux ディストリビューションの多様化に伴い、起動失敗の原因は単純なファイル破損から複雑なファームウェア不整合まで多岐にわたっています。本ガイドでは、Ubuntu 24.04 LTS、Fedora 41、Arch Linux、Debian 13 を主要対象とし、これら各環境における具体的な復旧手順を解説します。

    まず初めに、起動失敗の兆候を正しく分類することが重要です。典型的なケースとして、ブートローダー画面である GRUB が表示されない現象があります。これはハードウェア側の認識問題か、GRUB の設定ファイルが破損している可能性があります。また、GRUB 画面が表示された後にカーネルロード直後でフリーズする「Kernel Panic」も頻発します。さらに、システムが起動したものの、ログイン後のデスクトップ環境が黒画面になるケースや、root パスワードを入力できない不具合も存在します。これらはすべて異なるレイヤーでの障害を示しており、適切な診断ツールと手順が必要です。

    本記事では、これらの問題に対する包括的なレスキュー手法を段階的に解説します。単にコマンドを羅列するのではなく、各コマンドがシステム内のどの領域に影響を与えるか、理論的背景も併せて説明します。2026 年時点の最新ハードウェア、特に NVMe SSD や TPM セキュリティモジュールとの互換性を考慮した手順を含んでいます。また、SystemRescue や Ventoy などのレスキューツールを最大限に活用し、データ損失リスクを最小化する具体的な方法も記載します。

    レスキュー環境の準備:Live USB とマルチブートツールの選定

    Linux の起動が失敗した場合、システム内のコマンドラインから直接修復を行うことは不可能なケースが大半です。そのため、外部メディアからのレスキュー環境(Live Environment)を用意することが必須となります。2026 年現在、最も汎用性が高く推奨されるツールは「SystemRescue」および「Ubuntu Desktop Live USB」です。特に SystemRescue は、Linux のシステム復旧に特化しており、ファイルシステムの修復ツールやパーティション管理ツールが標準で搭載されています。USB メディアへの書き込みには、Rufus や Etcher といった書き込みツールを使用しますが、複数 OS を一つの USB に格納したい場合は「Ventoy」の使用を強く推奨します。

    Ventoy を利用すると、ISO ファイルを単にコピーするだけでマルチブート環境が構築できます。これにより、Ubuntu の Live ISO と SystemRescue の ISO を同時に USB メモリに保持しておくことが可能になります。USB メディアの容量は最低 8GB を確保し、16GB 以上の製品を使用することで、複数の OS イメージとデータバックアップファイルを収容できる余裕を持たせましょう。2026 年製のマザーボードでは UEFI Boot が標準であるため、書き込みモードも「UEFI」または「DD Mode(Linux 用)」を選択することが重要です。特に Linux Live USB の場合、BIOS レベルの互換性設定が起動成功に直結します。

    以下に、レスキュー環境構築のための具体的な準備手順と推奨ツールの一覧を示します。各ツールのバージョンや動作要件を明確にすることで、失敗のない準備作業を実現できます。また、USB メディアの書き込み完了後には、必ず「チェックサム(SHA-256)」によるファイル整合性の検証を行ってください。破損した ISO を書き込むと、レスキュー環境自体が起動しなくなるリスクがあります。

    • SystemRescue (最新版 11.x): ファイルシステム修復に特化、標準で fsck や gparted を含む
    • Ubuntu Desktop Live USB (24.04 LTS): デスクトップ環境が利用でき、GUI ツールでの操作が可能
    • Ventoy (v1.0.x 以上): マルチブート対応 USB メディア作成ツール、ISO フォルダー配置のみで利用可能
    • Rufus (最新版): Windows 上の書き込みツール、Linux ISO 対応、UEFI/BIOS 両方に対応
    • BalenaEtcher: 直感的な UI を持つ書き込みツール、エラーチェック機能が強力

    UEFI ブートマネージャーの確認:マザーボード固有の起動キーと設定

    GRUB が表示されない場合、問題が Linux の内部だけでなく、ファームウェアレベル(UEFI/BIOS)にある可能性を考慮する必要があります。現代の PC において、起動順序やブートモードは BIOS/UEFI 設定によって厳密に管理されています。特に 2026 年以降の主流である TPM 2.0 や Secure Boot 機能が誤って有効になっている場合、サードパーティ製の Linux ブートローダーを拒否するケースがあります。各マザーボードメーカーごとに、起動メニュー(Boot Menu)や BIOS 設定画面へのアクセスキーが異なりますので、事前に確認しておく必要があります。

    ASUS のマザーボードでは F8 キーを押すことでブートデバイス一覧が表示されます。MSI では通常 F11 キーです。GIGABYTE は F12 キーが一般的ですが、モデルによっては F8 である場合もあります。これらのキーは起動直後の (Power-On Self-Test)画面で表示されるメッセージに従って押下します。表示が遅れると無効となるため、PC の再起動後、即座に該当キーを連打することが重要です。また、UEFI ブート優先順位を変更する際、Linux 側のエントリを削除してしまわないよう注意が必要です。

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    Secure Boot(セキュアブート)の設定も重要なポイントです。これは PC が信頼できる OS からの起動のみを許可する機能ですが、DKMS モジュールやサードパーティ製カーネルモジュールを使用している Linux では問題を引き起こすことがあります。GRUB の修復を行う際、一時的に Secure Boot を無効化するか、MokManager を介してキーを登録する必要があります。以下の表に、主要マザーボードメーカーの起動キーと BIOS 設定の確認手順をまとめました。

    メーカーブートメニューキーBIOS/UEFI 設定アクセスキーSecure Boot 無効化場所
    ASUSF8F2 または DelBoot セクション
    MSIF11F2 または DelSecurity セクション
    GIGABYTEF12F2 または DelBIOS セクション
    DellF12F2Secure Boot Enable/Disable
    LenovoFn+F12F2 または Novo ボタンSecurity セクション

    Secure Boot を無効化する際は、UEFI システムのセキュリティレベルが低下することを理解した上で実施してください。また、一部のマザーボードでは「CSM(Compatibility Support Module)」の有効・無効切り替えが必要です。Linux の UEFI ブートには CSM の無効化が推奨されますが、起動できない場合は一時的に有効化して試すことで、UEFI 対応のブートローダーか BIOS レベルの互換性が必要かが判断できます。

    GRUB Resuce シーンからの脱出:コマンドラインでの手動回復手順

    GRUB の画面が表示されるものの、「grub rescue>」というプロンプトのみでシステムが起動しない状態は、ブートローダーのコアイメージや設定ファイルへの参照パスが破損していることを示しています。この状況では、GUI や標準の Linux シェルにはアクセスできませんが、GRUB が提供する簡易コマンドセットを利用して手動回復を試みることができます。2026 年時点でも grub rescue モードは基本的な機能を保っており、以下の手順に従うことで OS の起動リストを再構築できる可能性があります。

    まず初めに、利用可能なディスクとパーティションを確認します。ls コマンドを実行し、GRUB が認識しているブロックデバイスを特定します。通常、hd0, hd1 といった形式で表示されますが、Linux のデバイス名(/dev/sda, /dev/nvme0n1)とは異なる可能性があります。この時点で、誤ったパーティションに設定してしまわないよう注意深く確認が必要です。次いで、ルートディレクトリを指定します。GRUB の場合、パーティションは hd0,msdos1 や hd0,gpt5 のように記述し、ファイルシステムタイプに応じてマウントポイントを指定する必要があります。

    set root= (hd0,msdos1) のようなコマンドを実行した後、Linux カーネルの起動に必要なモジュールを読み込みます。標準的な x86_64 環境では insmod コマンドを使用して linux.mod, normal.mod, ext2.mod などを読み込む必要があります。これらを読み込んだ後、カーネルイメージと initrd のパスを指定し、ブートを実行します。各コマンドの引数部分には、実際のディスクの UUID やパーティション番号を入力する必要がありますが、誤字があると即座にエラーになります。以下に具体的な操作フローを示します。

    1. ls と入力し、利用可能なデバイスを確認する
    2. set root=(hd0,msdos1) でルートパーティションを指定(例:/boot パーティション)
    3. insmod ext2 または insmod fat、insmod ntfs を実行
    4. linux /vmlinuz-xxxx root=UUID=xxxx ro quiet splash と入力
    5. initrd /initrd.img-xxxx と入力
    6. boot で起動を試みる

    このプロセスで成功すれば、システムは通常通り起動しますが、永続的な修復には grub-install の実行が必要です。また、ファイルシステムのタイプ(ext4, btrfs 等)によって読み込むモジュールが異なるため、エラーメッセージに応じて適切なモジュールを特定する必要があります。GRUB のバージョンによっては、コマンドの構文が多少異なる場合がある点も留意してください。

    GRUB の再インストールと設定更新:永続的な修復の実行

    手動で起動できたとしても、それは一時的な解決策に過ぎません。システム再起動後再び grub rescue 画面が表示されないよう、ブートローダーをディスクに正しく書き込む作業(再インストール)を行う必要があります。この手順は、Ubuntu の場合は update-grub コマンドや grub-install を使用し、Fedora や Arch Linux ではそれぞれ対応するパッケージマネージャー経由で実行します。特に 2026 年現在、Secure Boot が有効な環境では、GRUB の署名キーが適切に管理されている必要があります。

    Ubuntu 24.04 LTS や Debian 13 を利用している場合、Live USB から起動し、ターミナルを開いて以下の一連のコマンドを実行します。まず、システム内のパーティションを正しくマウントする必要があります。ルートディレクトリ / に相当するパーティションと、もし /boot/efi が独立したパーティションであれば、それを /boot/efi としてマウントします。例として、ルートを /dev/nvme0n1p5、ESP(EFI システムパーティション)を /dev/nvme0n1p1 と仮定した場合の手順です。

    • sudo mount /dev/nvme0n1p5 /mnt
    • sudo mount --bind /dev /mnt/dev
    • sudo mount --bind /proc /mnt/proc
    • sudo mount --bind /sys /mnt/sys
    • sudo chroot /mnt

    これにより、Live USB の環境から対象の OS 内部に切り替わります。その後、grub-install /dev/nvme0n1 を実行してブートローダーを再インストールします。この際、マザーボードが UEFI ブートに対応していることを確認し、--target=x86_64-efi --efi-directory=/boot/efi --bootloader-id=Ubuntu などのオプションを追加することにより、UEFI 設定への登録を行います。Fedora の場合は grub2-install が、Arch Linux では grub-install がそれぞれ使用されますが、ディレクトリの構成が異なる点に注意が必要です。

    設定ファイルの再生成も忘れずに行います。update-grub または grub-mkconfig -o /boot/grub/grub.cfg を実行することで、利用可能なカーネルや OS エントリを再スキャンし、GRUB メニューを更新します。これにより、複数の Linux ディストリビューションが存在するマルチブート環境でも、メニューから正しく選択できるようになります。Secure Boot が有効な場合、キーの登録を促すメッセージが表示されることがあります。その際は、画面の指示に従って MOK(Machine Owner Key)のパスワードを設定し、再起動後に確認を行うことで認証パスが通ります。

    initramfs/initrd の破損と再生成:chroot 環境からの修復

    Linux システム起動において、カーネルイメージの直後に読み込まれる initramfs (initial ram filesystem) が破損しているケースも頻繁に発生します。これは、ファイルシステムの自動修復(fsck)や、NVIDIA のドライバなどの DKMS モジュールのビルド失敗が原因で起こりやすい問題です。initramfs にはルートディスクへのマウントに必要なモジュールやスクリプトが含まれており、これが欠損するとカーネルパニックを引き起こし、システム起動が阻止されます。

    Live USB から chroot 環境に入り、破損した initramfs を再生成する必要があります。Ubuntu や Debian では update-initramfs -u コマンドを使用し、Arch Linux では mkinitcpio -P コマンドを実行します。これらは現在のカーネル設定に基づいて、必要なモジュールを組み込み、圧縮されたイメージファイルを再作成します。特に問題となっているのは、最新のカーネル更新後にドライバがビルドされず、対応する initramfs が古いままである場合です。

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    以下の手順で chroot 環境を準備し、initramfs を再生成します。

    1. Live USB から起動後、ターミナルを開く
    2. ルートパーティションをマウント(例:/dev/sda1)
    3. chroot /mnt で OS 内部へ入る
    4. update-initramfs -u を実行(Ubuntu/Debian)
    5. mkinitcpio -P を実行(Arch Linux)
    6. exit で chroot から抜ける

    この手順により、カーネルと initrd の整合性が保証されます。また、ディスクの空き容量が不足して initramfs の作成に失敗する場合もあるため、その際は /boot パーティションの空き容量を確認し、不要な古いカーネルイメージを削除する作業も併せて行います。Fedora の場合は /boot/initramfs-xxx.img という形式で管理されており、dracut を使用して再生成することも可能です。

    ファイルシステム修復:fsck と xfs_repair によるデータ復旧

    ハードウェアの異常や強制終了により、ファイルシステムに論理的な破損が生じている場合があります。Linux では ext4, btrfs, xfs などのファイルシステムが広く利用されており、それぞれ専用の修復コマンドが存在します。これらを実行する際は、対象のディスクをマウントした状態で実行するとデータ破壊のリスクが高まるため、必ずアンマウントされた状態で Live USB から実行する必要があります。

    ext4 ファイルシステムの場合、fsck.ext4 または単に fsck /dev/sdXn を使用します。修復プロセスでは「ファイルシステムを修正する」オプション(-p)がデフォルトで有効ですが、深刻な破損の場合は -y オプションで自動応答を許可し、修復を続行させる場合があります。xfs_repair は XFS ファイルシステムの専用ツールであり、このコマンドはデータ復旧に非常に強力です。ただし、XFS の修復には xfsprogs パッケージのインストールが必要な場合があるため、Live USB に標準で含まれているか確認します。

    以下に主要ファイルシステムごとの修復コマンドと注意点を比較した表を示します。特に Btrfs はスナップショット機能を持つ次世代ファイルシステムであり、破損時の復旧能力が高い反面、btrfs check --repair の使用には慎重な判断が必要です。

    ファイルシステム修復コマンド例注意点デフォルト状態
    ext4fsck -p /dev/sda1ディスクはアンマウント必須ロード済でも OK
    xfsxfs_repair /dev/sda1再構築処理に時間がかかる通常起動不可
    btrfsbtrfs check --repair /dev/sda1データ破損リスクありスナップショット優先
    FAT32/NTFSchkdsk /mnt/disk (Windows)Linux では ntfsfix を使用Windows 環境推奨

    Btrfs の場合、btrfs check --repair はメタデータの修正を行いますが、深刻な破損時にはデータの一部が失われる可能性があります。そのため、実行前には可能な限り dd コマンドでディスクイメージをバックアップすることを強く推奨します。fsck を実行する際、システムに「ファイルシステムに問題があります」というメッセージが表示され、数値付きのプロンプトが出る場合、その数値は修復対象のブロック数を示しています。このプロセスが完了するまで待機し、途中で中断しないことがデータの保全性に直結します。

    fstab 設定の誤り修正:UUID とマウントポイントの確認

    システム起動時に root@xxxx:~# プロンプトから始まる単一ユーザーモード(シングルユース)に入る場合や、「ファイルシステムがありません」というエラーが画面に表示される場合は、/etc/fstab ファイルの設定ミスが疑われます。このファイルはシステム起動時にどのディスクをどこにマウントするかを定義しており、誤った UUID 記述や存在しないデバイスの指定があると、OS は起動プロセスを中断します。

    Live USB から対象の OS ディレクトリにアクセスし、/etc/fstab ファイルをテキストエディタで開きます。設定を確認する際は、UUID を lsblk -f コマンドを使用して現在の正しい値と比較することが有効です。特にディスク交換やパーティション再分割を行った後には、古い UUID がファイルに残っている可能性があります。また、fstab の行頭に # を付けてコメントアウトすることで、特定のエントリを無効化し、システム起動を可能にすることもできます。

    修正手順は以下の通りです。

    1. Live USB からターミナルを開く
    2. ルートパーティションをマウント(例:/mnt)
    3. sudo nano /mnt/etc/fstab でファイル編集
    4. UUID の誤りを修正、または不要な行をコメントアウト
    5. sudo mount -a を実行してエラーがないか検証
    6. 保存後、USB メディアから起動して再試行

    この際、UUID の形式が正しく記述されているか(例:UUID=1234-5678-ABCD-EFGH)を確認してください。また、ラベル名を使用する場合でも、LABEL= 指定の形式に統一されることが望ましいです。編集ミスを防ぐため、バックアップとして fstab.bak を作成してから修正を行う習慣をつけましょう。2026 年現在では、UUID の生成アルゴリズムが安定しているため、ディスク再分割時にも UUID が変更されることは稀ですが、SSD のファームウェア更新などでシリアル番号が変わるケースも確認されています。

    カーネルパニックと以前のカーネル起動:DKMS とモジュールの再ビルド

    OS を起動しようとした瞬間に画面がフリーズし、カーネルメッセージが表示され続ける場合や、「Kernel Panic - not syncing: VFS: Unable to mount root fs」というエラーが出る場合は、カーネルパニックが発生しています。これは、新しいカーネルバージョンへのアップグレード直後や、NVIDIA などの専用ドライバ(DKMS)のビルドに失敗した場合によく見られます。

    この場合、GRUB メニューから「Advanced options for Ubuntu」のようなオプションを選択し、以前のバージョンのカーネルで起動を試みます。Linux の GRUB は通常、最新のカーネルだけでなく、以前インストールされた複数のカーネルイメージをリストに保持しています。これらの中から安定したバージョン(例:4.15.0-200-generic など)を選び、エンターキーを押して起動します。

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    もし以前のカーネルでも起動しない場合や、特定のドライバが原因である場合は、Live USB 環境から DKMS モジュールを再ビルドする必要があります。Ubuntu や Debian では dkms-autoinstall スクリプトを使用し、Arch Linux や [Fedora](/glossary/dora-fine-tuning) の場合は pacman -S linux-headers を実行してカーネルヘッダーをインストールした上でドライバを再インストールします。また、GRUB の設定で nomodeset というパラメータを追加することで、グラフィックドライバの初期化を試みずに起動し、トラブルシューティングを行うことも有効な手段です。

    2026 年最新ツールと自動化スクリプト:バックアップと復元

    2026 年の Linux エコシステムでは、起動失敗を未然に防ぐための自動バックアップ・復元ツールの進化が目覚ましいです。Timeshift や Deja Dup といったツールは日常的なシステムのスナップショットを作成しますが、GRUB やブートローダー自体のバックアップには別のアプローチが必要です。

    特に重要なのは、UEFI ブートエントリのバックアップです。Linux の起動が失敗した際、BIOS/UEFI の設定から起動順序を修正するだけで解決する場合もありますが、ブートロードエントリが消去されている場合もあります。efibootmgr コマンドは EFI 変数管理に使用され、現在の起動エントリの情報を出力・保存できます。これにより、復旧時に元の設定を再投入することが可能です。

    また、自動化スクリプトを利用することで、複数台のシステムを一括で保護することも可能になります。2026 年時点では、systemd-boot の設定や GRUB2 の設定ファイルを Git 管理する手法も一般的です。これにより、構成変更時の追跡が可能になり、誤った設定による起動失敗を迅速に特定できます。

    よくある質問(FAQ)

    Linux の起動復旧に関するよくある質問と回答をまとめました。多くのユーザーが遭遇する困難なケースに対する具体的な解決策を提供します。

    Q1. GRUB が全く表示されず、真っ黒な画面のままです。 A1. これは BIOS/UEFI 側のブート順序設定が誤っている可能性があります。再起動直後に F2 や Del キーを押して BIOS に入り、「Boot Priority」で Linux のエントリを最上位に移動してください。また、Secure Boot が有効になっている場合、Linux ブートローダーを拒否している可能性がありますので、一時的に無効化を試してください。

    Q2. grub rescue モードから脱出しましたが、再起動すると再び同じ状態になります。 A2. 一時的な起動はできましたが、ディスクへのブートローダーの書き込みが正しく行われていません。Live USB から chroot 環境に入り、grub-install /dev/sdX を実行して永続的な修復を行ってください。また、/boot/grub/grub.cfg の生成も忘れずに行いましょう。

    Q3. Ubuntu の Live USB を作成したのですが、USB メディアが認識されません。 A3. 書き込みモードが BIOS と異なる可能性があります。Rufus や Etcher で書き込む際、「Linux ISO」や「DD Mode」を選択して書き込んでください。また、マザーボードの UEFI ブート設定で「Legacy/CSM」を有効にすると認識される場合があります。

    Q4. fsck を実行しましたが、ファイルシステムが修復できません。 A4. 物理ディスクのエラー(不良セクタ)が発生している可能性があります。smartctl -a /dev/sdX で SSD/HDD の健康状態を確認し、SMART エラーがある場合はハードウェアの交換を検討してください。論理的な破損の場合は、別のファイルシステムタイプへの移行も検討してください。

    Q5. Secure Boot を無効化すると、Linux が起動するようになりました。 A5. これは GRUB や DKMS モジュールの署名キーが正しく登録されていないことが原因です。MokManager を使用して、手動でキーを登録するか、BIOS 設定から Secure Boot の設定を変更する必要があります。

    Q6. Arch Linux で mkinitcpio がエラーになります。 A6. カーネルヘッダーがインストールされていない可能性があります。pacman -S linux-headers を実行して依存パッケージを整えてください。また、/etc/mkinitcpio.conf の設定で必要なモジュール(例:crypt, nvidia)がリストに含まれているか確認してください。

    Q7. 複数の Linux ディストリビューションがあるマルチブート環境です。 A7. 一方の OS をインストールすると、他方の GRUB が上書きされるリスクがあります。各 OS に独立した /boot/efi パーティションを割り当てるか、それぞれの GRUB で他の OS エントリの検出を有効化してください。

    Q8. Live USB から chroot 環境に入りましたが、コマンドが見つかりません。 A8. Live USB のパッケージが最小構成である可能性があります。システムRescue や Ubuntu Desktop Live ISO を使用し、apt-get install grub-efi-amd64 などで必要なツールをインストールしてから chroot してください。

    まとめ

    Linux の起動失敗は、ハードウェアの故障から設定ミスまで多様な原因が存在します。しかし、2026 年現在のレスキュー手法は非常に確立されており、適切な手順で対処すれば多くのケースで復旧が可能です。本ガイドで紹介した以下の要点を実践することで、システム障害への耐性を高めることができます。

    • Live USB の準備: SystemRescue や U[bun](/glossary/bun-runtime)tu Desktop Live を事前準備し、Ventoy でマルチブート環境を構築しておく
    • マザーボード設定の確認: UEFI ブート順序と Secure Boot 設定を正しく理解し、起動メニューへのアクセスキーを把握する
    • GRUB の再インストール: grub-install と update-grub を chroot 環境で実行し、永続的な修復を行う
    • initramfs の再生成: カーネルと initrd の整合性を保つため、定期的な更新や破損時の再生成を習慣化する
    • ファイルシステムの修復: fsck や xfs_repair を使用し、ディスクの論理エラーを早期に発見・修正する

    Linux は強力な OS であると同時に、その柔軟性ゆえに設定ミスによるリスクも孕んでいます。しかし、本ガイドのような体系的な知識を持つことで、これらのリスクを最小限に抑えることができます。緊急時にも冷静に対処できるよう、普段からブートローダーのバックアップやパーティション構造の確認を行っておくことを推奨します。

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