キャプチャーカード(キャプチャーカード)
HDMI等の映像信号をPCに取り込むためのデバイス。ゲーム機やカメラの映像をライブ配信・録画するために使用する。USB外付け型とPCIe内蔵型があり、パススルー出力・エンコード方式・対応解像度が選択の重要ポイントとなる。
キャプチャーカードとは
キャプチャーカード(ビデオキャプチャデバイス)は、HDMI・DisplayPort・コンポーネント等の映像信号をPCに入力し、配信ソフトや録画ソフトで利用可能にするデバイスである。ゲーム配信、カメラ映像の取り込み、プレゼンテーション録画など幅広い用途で使用される。
Nintendo SwitchやPlayStation 5などのゲーム機にはPC直接出力機能がないため、ゲーム配信にはキャプチャーカードが必須である。また、一眼カメラを高画質な配信カメラとして使用する際にも、HDMI出力をPCに取り込むためにキャプチャーカードが必要となる。
外付け型と内蔵型の比較
| 項目 | USB外付け型 | PCIe内蔵型 |
|---|---|---|
| 接続 | USB 3.0 / USB-C | PCIe x1 / x4 |
| 携帯性 | 持ち運び可能 | デスクトップPC固定 |
| 遅延 | やや大きい(10〜50ms) | 小さい(5〜20ms) |
| CPU負荷 | ソフトウェアエンコード主体 | ハードウェアエンコード対応あり |
| 価格帯 | 5,000〜40,000円 | 15,000〜50,000円 |
| ノートPC対応 | ○ | × |
外付け型はElgato Cam Link 4KやAVerMedia Live Gamer Miniのような小型USBドングルから、Elgato HD60 X のようなスタンドアロン型まで幅広い。内蔵型はAVerMedia Live Gamer 4K(GC575)やElgato 4K60 Pro MK.2が代表的で、PCIeスロットに装着してより安定した映像取り込みが可能である。
主要製品の比較
| 製品 | タイプ | 入力 | 最大解像度 | パススルー | 価格 |
|---|---|---|---|---|---|
| Elgato Cam Link 4K | USB | HDMI | 4K/30fps, 1080p/60fps | なし | 約15,000円 |
| Elgato HD60 X | USB | HDMI | 4K/30fps, 1080p/60fps | 4K/60fps VRR | 約22,000円 |
| AVerMedia Live Gamer Mini (GC311) | USB | HDMI | 1080p/60fps | 1080p/60fps | 約12,000円 |
| AVerMedia Live Gamer 4K (GC575) | PCIe | HDMI 2.1 | 4K/60fps HDR | 4K/144fps VRR | 約40,000円 |
| Elgato 4K60 Pro MK.2 | PCIe | HDMI 2.0 | 4K/60fps HDR | 4K/60fps HDR | 約35,000円 |
パススルー機能の重要性
パススルーとは、キャプチャーカードに入力された映像をそのまま別のディスプレイに出力する機能である。ゲーム配信では、キャプチャによるエンコード遅延(10〜50ms)がゲームプレイに影響するため、パススルー出力をモニターに接続してプレイし、遅延のある映像はPC側の配信ソフトのみで使用する。
最新のキャプチャーカードはVRR(可変リフレッシュレート)パススルーにも対応しており、Elgato HD60 XはHDMI 2.0 VRRパススルー、AVerMedia GC575はHDMI 2.1 VRRパススルーをサポートする。
エンコード方式
キャプチャーカードの映像処理方式は大きく2つに分かれる。
ソフトウェアエンコード: 映像をRAWまたは軽圧縮でPCに転送し、PC側のCPU/GPUでエンコードする。画質の自由度が高いが、PC負荷が増加する。大半のUSB外付け型がこの方式。
ハードウェアエンコード: キャプチャーカード内蔵のチップでH.264/H.265エンコードを行い、圧縮済みデータをPCに転送する。PC負荷は低いが、画質設定の自由度は限定される。一部の内蔵型と高級外付け型が対応。
接続と互換性の注意点
キャプチャーカードはHDCP(High-bandwidth Digital Content Protection)で保護されたコンテンツを取り込めない仕様が標準である。PS5やNintendo Switchの場合、本体設定でHDCPを無効にする必要がある(ゲームプレイ映像は問題ないが、Netflix等のストリーミングアプリは取り込めない)。
USB外付け型はUSB 3.0以上のポートが必須で、USB 2.0では帯域不足でフレーム落ちが発生する。USB-C接続のモデルも増えているが、Thunderbolt 3/4ポートとの互換性はメーカーの動作検証リストを確認することを推奨する。
よくある質問
Q1: ゲーム配信に最低限必要なスペックは?
1080p/60fps対応のキャプチャーカードとパススルー機能が最低条件である。AVerMedia GC311(約12,000円)が入門機として最適で、1080p/60fpsキャプチャとパススルーを備える。4K配信を行う場合はElgato HD60 X以上のモデルが必要となる。PC側はCore i5/Ryzen 5以上のCPUと16GB以上のRAMを推奨する。
Q2: キャプチャーカードなしでゲーム配信はできますか?
PCゲームの場合はキャプチャーカード不要で、OBS StudioやXSplitで直接画面をキャプチャできる。コンソールゲーム(Switch、PS5等)はHDMI出力のみのため、キャプチャーカードが必須である。PS5のブロードキャスト機能やSwitchの録画機能は30秒録画のみで、本格配信には不向きである。
Q3: 遅延はどのくらいありますか?
USB外付け型は通常10〜50ms、PCIe内蔵型は5〜20msの遅延がある。パススルー出力の遅延はほぼゼロ(1ms未満)のため、ゲームプレイには影響しない。配信視聴者側の遅延(3〜15秒)はプラットフォームのバッファリングによるもので、キャプチャーカードとは無関係である。