Intel が 1971 年 11 月 15 日に発表した世界初の商用マイクロプロセッサ。4-bit データバス・1MHz クロック・2,300 トランジスタ・10μm プロセス、Busicom 141-PF 電卓用に Federico Faggin・Marcian Hoff・Stanley Mazor が設計、半導体マイクロプロセッサ時代の起点となった歴史的 CPU。
Intel 4004 は、Intel が 1971 年 11 月 15 日に発表した世界初の商用マイクロプロセッサで、4-bit データバス・最大 740kHz (商用 500-740kHz)・2,300 トランジスタ・10μm シリコンゲート MOS プロセスで製造された半導体マイクロプロセッサ時代の起点となった歴史的 CPU です。日本電気計算機株式会社 (Busicom、後の Burroughs 系列) が依頼した電卓 141-PF 用の LSI として開発され、Federico Faggin (イタリア人エンジニア)・Marcian "Ted" Hoff (Intel)・Stanley Mazor (Intel) の三人が中心に設計、当初の 12 個 LSI 構成案を 4 チップ汎用 MCS-4 (4004 CPU + 4001 ROM + 4002 RAM + 4003 シフトレジスタ) に統合する革新的設計でした。Federico Faggin の MOS シリコンゲート技術が商用化を可能にし、その後 Intel 8008 (1972)・8080 (1974)・8086 (1978) を経て現代の Intel x86 系 CPU の直接の祖先となり、半導体産業全体の基盤となった重要技術です。
| CPU | 年 | bit | クロック | トランジスタ | 用途 |
|---|---|---|---|---|---|
| Intel 4004 | 1971 | 4 | 740kHz | 2,300 | 電卓・小型機器 |
| Intel 8008 | 1972 | 8 | 800kHz | 3,500 | 端末・小型 PC |
| Intel 8080 | 1974 | 8 | 2MHz | 4,500 | Altair 8800 |
| Intel 8086 | 1978 | 16 | 5-10MHz | 29,000 | IBM PC |
| Intel 80386 | 1985 | 32 | 16-33MHz | 275,000 | Windows PC |
Intel 4004 は当然ながら自作 PC では直接利用しませんが、半導体技術史を理解する重要な参考材料として、自作 PC 上級者・ヴィンテージコンピュータ愛好家・コンピュータサイエンス学習者には知っておきたい技術。1971 年の 2,300 トランジスタを現代の Apple M4 (280 億トランジスタ) と比較すると、53 年で 1,200 万倍に集積度が成長し、ムーアの法則の威力を実感できます。Computer History Museum (米国 Mountain View) ・Intel Museum (Santa Clara) で実機展示を見学可能、シリコンバレー観光のスポット。レトロ電子工作コミュニティで Intel 4004 互換 (FPGA エミュレーション) 実装が時々登場、教育用に Verilog・VHDL で 4004 を再現する大学プロジェクトも数件報告されています。Federico Faggin は 1999 年 Intel 設立 30 周年で「マイクロプロセッサの父」として表彰、半導体史で最も影響力のあるエンジニアの一人として評価されています。
Q1: なぜ Busicom 開発だったのに Intel 製品? A: Intel と Busicom の契約で Intel が知的財産を保有・販売権を獲得、Busicom は経営不振で 1974 年破綻、Intel が 4004 の商業権を独占した結果。
Q2: 4004 の処理能力は? A: 約 92,000 命令/秒、現代 CPU (3GHz、IPC 6) の約 200 億分の 1。電卓・産業機器に十分だが、PC 用途には不十分だった。
Q3: 現代でも入手可能? A: 動作品は中古市場・eBay で稀に流通、コレクター価格 ¥30,000-100,000+ と高値。Computer History Museum で実機見学が現実的。