Intel が 1976 年に発表した 8080 後継 8-bit マイクロプロセッサ。6,500 トランジスタ・3μm プロセス・最大 5MHz クロックで、最大の改良点は +5V 単電源化 (8080 の三電源から大幅簡素化)・SOD/SID シリアル I/O 内蔵・5 種類の割込・低消費電力で組み込み機器市場で大成功した CPU。
Intel 8085 は、Intel が 1976 年に発表した 8080 後継 8-bit マイクロプロセッサで、6,500 トランジスタ・3μm シリコンゲート NMOS プロセス・最大 5MHz クロック (商用 3-5MHz) で動作する 8-bit 時代の代表的 CPU の一つです。最大の改良点は +5V 単電源化 (8080 の +5V/+12V/-5V の三電源から大幅簡素化)・SOD (Serial Output Data) / SID (Serial Input Data) のシリアル I/O 内蔵・5 種類の割込 (RST 5.5/6.5/7.5・TRAP・INTR)・低消費電力で、組み込み機器市場で大成功を収めた CPU です。8080 の三電源 (+5V/+12V/-5V) を +5V 単電源に統一する画期的改良に加え、CPU 周辺回路 (クロックジェネレータ・システムコントローラ・割込コントローラ) を内蔵することで、システム設計コストとPCB 部品数を大幅削減しました。Intel 8085 系列は 1970 年代後半-1980 年代の電子計算機・産業機器・教育用 PC (TK-85 トレーニングキットなど) で広く採用され、Z80 (1976) と並ぶ 8-bit 時代の代表 CPU となりました。
| CPU | クロック | トランジスタ | 電源 | 用途 |
|---|---|---|---|---|
| Intel 8080 | 2MHz | 4,500 | 三電源 | PC・端末 |
| Intel 8085 | 3-5MHz | 6,500 | +5V 単電源 | 組み込み・教育 |
| Zilog Z80 | 4MHz | 8,500 | +5V 単電源 | PC・組み込み |
| Motorola 6800 | 1-2MHz | 4,000 | +5V 単電源 | 組み込み |
| MOS 6502 | 1-2MHz | 3,500 | +5V 単電源 | Apple II・C64 |
Intel 8085 は当然ながら自作 PC では直接利用しませんが、電子工学・組み込み開発の教育用途で 2026 年現在も意識される技術。日本の高専・工業大学のマイコン教育で TK-85 互換のシミュレータ (Web ベース「8085 Online Simulator」など) が利用継続中、Intel 8085 アセンブリ言語のプログラミング演習がコンピュータ工学カリキュラムの定番。レトロ電子工作では Arduino + 8085 互換 FPGA エミュレーション・1976 年式 8085 LED 表示計算機の自作プロジェクトが報告されており、ホビイストコミュニティで歴史的 CPU の再現実装が続いています。Intel 8085 の +5V 単電源化は現代のすべての CPU で標準となった重要な技術的進歩、Federico Faggin の Z80 (1976) と並んで電源供給の単純化に貢献した重要 CPU の一つです。実機は中古市場で 8085 IC が ¥500-2,000、TK-85 互換評価ボードが ¥3,000-10,000 程度で入手可能、レトロ電子工作の教材として価値があります。
Q1: 8085 と Z80 どちらが優れる? A: 命令数・性能で Z80 (139 命令 vs 8085 の 80 命令)・市場シェアで Z80 圧勝、ただし 8085 は周辺回路統合・組み込み機器で根強い人気。用途で使い分け。
Q2: 教育用 CPU として依然主流? A: 日本の電子工学・コンピュータ工学教育では 2026 年現在も 8085 アセンブリが演習対象、シンプルな命令セットが学習に最適。実機は減少、シミュレータが主流。
Q3: 8085 互換チップは現存? A: Intel 純正は廃番、互換チップが中国・台湾の組み込み機器向けに継続生産。eBay・AliExpress で新品 ¥500-2,000 で流通。