英Lowther社が1956年発表した8インチフルレンジドライバ。Backed Horn専用設計・高能率104dB・SET真空管アンプとの組合せ定番。
Lowther PM6A は、1956 年に英 Lowther 社(1934 年創業、ロンドン本拠)が発表した 8 インチフルレンジドライバ。Lowther は創業者 Paul Lowther の理念「フルレンジ純粋再生こそが音楽の本質」を一貫して追求する Audiophile 業界の異端児的ブランドで、半世紀以上 8 インチフルレンジ専業を続ける稀有なメーカー。
PM6A は同社最も評価の高い世代として 1956-2010 年代まで世代を重ね、8 インチアルミニウムコーン(後にケブラー強化)+ Whizzer Cone(高域用副コーン)+ Alnico V 磁気回路(後に Neodymium)+ Backed Horn 専用設計 の構成で、ハイエンドフルレンジ業界の代名詞的存在となった。「PM6A + 自作 Backed Horn 筐体 + SET 真空管アンプ」の組合せが世界中の Audiophile 業界の聖典として継承される。価格は単体新品 £1,800(2026 年、¥約 270,000)、完成 Backed Horn 筐体(Voigt Pipe / Karlson 等)と組合せて £6,000-12,000 の総合システム。
| 製品/規格 | 発表年 | コーン素材 | 能率 | 価格帯 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| Lowther PM6A | 1956 | Alminium/Kevlar |
| 104dB |
| £1,800 |
| フルレンジ業界の代名詞 |
| Lowther DX-3 | 1985 | Aluminum | 102dB | £1,400 | 中位機 |
| Lowther EX4 | 2005 | Kevlar | 102dB | £1,500 | 改良版 |
| Goodmans Axiom 80 | 1947 | Paper | 99dB | £900 | 英国元祖フルレンジ |
| Fostex FE208ES-R | 2010 | Banana Pulp | 99dB | ¥45,000 | 日本フルレンジ |
PM6A は Backed Horn 筐体専用設計で、密閉箱・バスレフ箱では性能を発揮しない。Backed Horn 筐体(フォールドホーン or ストレートホーン)が必須で、自作派には Voigt Pipe(簡単製作)、本格派には Lowther Audiovector または Tractrix Horn が推奨される。
注意点として、PM6A は 音量 + 距離での感度ピークがあり、3-4m の聴取距離・通常音量での試聴に最適化されている。8畳以下の狭い部屋では中低域が混濁し、25畳以上の大広間では高域が遠くなる傾向。リスニングルームのサイズが PM6A の真価発揮に直結する。
また、PM6A は エージング時間が長く、購入後 200 時間以上の使用で本来の音質が安定する。新品時は中域が硬く、ボーカルの定位が中央に固まる傾向があるが、エージング後は左右のステージ感が広がり、ハーモニクスが豊かになる。
| 用語 | 国 | 形式 | PM6A との違い |
|---|---|---|---|
| Goodmans Axiom 80 | UK | フルレンジ | Goodmans は元祖、Lowther は専業 |
| Fostex FE208ES-R | Japan | フルレンジ | Fostex は工業用、Lowther はオーディオ専用 |
| Tannoy Monitor Gold | UK | 同軸 2-Way | Tannoy は同軸、Lowther はフルレンジ純粋 |
Q1: PM6A は密閉箱・バスレフ箱で使えるか? A: 物理的に動作するが、本来の能率 + 周波数特性は出ない。Lowther 公式は Backed Horn 筐体のみを推奨。密閉・バスレフでの使用は「PM6A の味付け 50% でしか発揮できない」と評価される。
Q2: 自作 Backed Horn 筐体と純正 Audiovector の差は? A: Audiovector は Lowther 公式設計で PM6A の特性に完全最適化、自作 Voigt Pipe 等は設計差で 70-90% の性能発揮。完璧主義者は Audiovector、コスパ重視は自作 Voigt Pipe が現実的。
Q3: PM6A vs DX-3 vs PM7A どれを選ぶべきか? A: PM6A は「フルレンジの王道、伝統的サウンド」、DX-3 は「コスパ重視のエントリー」、PM7A は「最終世代の完成形」。Audiophile 用途は PM6A or PM7A、エントリーは DX-3 が推奨。