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    Nextcloud自宅構築のハードウェア|容量とパフォーマンス

    自作.com編集部·2026年6月5日·更新: 2026年10月10日

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    目次

    Nextcloud ホームサーバー構築への導入CPU の選び方:計算性能を決定づける要素メモリ構成:PHP-FPM とデータベースのボトルネック対策ストレージ選定:HDD vs SSD vs NVMe の使い分け戦略データベース最適化:MariaDB と PostgreSQL の比較と設定Web サーバー構成:Apache 対 Nginx と PHP-FPM の役割コントロールパネル活用:Proxmox VE と Docker を使った仮想化環境構築電力消費と発熱:24 時間稼働のエネルギーコスト管理バックアップ戦略:ハードウェア障害に備えたデータ保護計画トラブル対処と最適化テクニックよくある質問(FAQ)まとめ

    Nextcloud ホームサーバー構築への導入

    Nextcloud ホームサーバー構築への導入
    Nextcloud ホームサーバー構築への導入

    自宅サーバーとして Nextcloud を構築することを検討している皆さんへようこそ。Nextcloud は、Google ドライブや Dropbox のようなクラウドストレージサービスを手元で管理できる強力なオープンソースソフトウェアですが、その快適性はハードウェア選定に大きく依存します。2025 年現在、データの保存容量が TB オーダーになるケースも珍しくなく、かつ同期機能の負荷が高まっているため、安易なラズパイや旧 PC の流用では体験を損なうリスクがあります。本記事では、Nextcloud のセルフホスト環境において快適な同期・共有を実現するための CPU、メモリ、ストレージ、そしてデータベース構成について、具体的な製品名と数値を用いて解説します。

    2026 年を見据えた拡張性を考慮すると、現在のニーズだけでなく、将来的に AI 機能やビデオ編集機能への対応も視野に入れる必要があります。Nextcloud の最新バージョンである Hub 29 および次期アップデートでは、サーバー側での処理能力がより重要視される傾向にあります。そのため、単にデータを保存するだけでなく、ファイルのプレビュー生成やウイルススキャンを高速に行うための計算資源の確保が不可欠です。本ガイドは、自作 PC の知識がある中級者から初心者まで、迷わず最適な構成を選べるよう、具体的な製品例や設定値を提示します。

    この記事を参考にすることで、動作の重さによるストレスやデータ消失のリスクを最小限に抑えながら、安全で高速なファイル同期環境を自宅に構築できるでしょう。特に、ネットワーク帯域幅とストレージの書き込み速度のバランス、あるいはメモリ容量と PHP-FPM の設定値の関係性など、実務的な観点から詳細に分析しています。これからのデータ管理ライフスタイルにおいて、Nextcloud 自作サーバーは強力なパートナーとなるはずです。

    CPU の選び方:計算性能を決定づける要素

    CPU の選び方:計算性能を決定づける要素
    CPU の選び方:計算性能を決定づける要素

    Nextcloud の処理能力、特にファイルのアップロード・ダウンロードや画像プレビュー生成においては、CPU の性能が直接的な影響を与えます。一般的な家庭用 PC でも使用できる Intel Core i シリーズや AMD Ryzen シリーズが候補となりますが、24 時間 365 日稼働することを考慮すると、消費電力と発熱のバランスも重要な選定基準です。例えば、Intel の第 13 世代 Core i5-13400F は、10 コア(4 パフォーマンスコア + 6 エフィシエンシーコア)を備え、Nextcloud のバックグラウンド処理である PHP-FPM ワーカーの並列実行に適しています。この CPU を選択する場合、消費電力はアイドル状態で約 50W、負荷時には 120W 程度となり、省電力モードとの切り替えが容易です。

    一方で、低消費電力を最優先する場合は Intel N100 プロセッサも有力な選択肢です。N100 は 4 コア 4 スレッドながら、Ryzen の APU に匹敵するグラフィックス性能を持ち、AES-NI 暗号化命令セットをサポートしているため、Nextcloud の暗号化機能との相性が抜群です。消費電力はアイドル時で 6W〜10W と極めて低く、年間電気代を削減したい方におすすめですが、大規模な同期処理や複数の同時接続には i5-13400F に劣る可能性があります。AMD では Ryzen 7 5700X がバランス型として人気で、8 コア 16 スレッドにより、複数のユーザーが同時にアクセスしても CPU リソースの枯渇を防ぎます。

    また、CPU の世代やアーキテクチャによる違いも考慮する必要があります。例えば、Intel の第 12 世代以降は混合コア構成を採用しており、OS と Nextcloud のコンテナ設定においてスレッドアフィニティを適切に設定しないと、エフィシエンシーコア(E コア)のみが負荷を受け、パフォーマンス低下の原因となります。このため、2025 年以降の最新バージョンでは OS が自動でスケジューリングする機能を有効にするか、手動で CPU マスクを設定することが推奨されます。以下に代表的な CPU の比較表を示します。

    プロセッサ名コア数/スレッド数

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    TDP (W)
    Nextcloud 適性
    推奨用途
    Intel Core i5-13400F10C / 16T65◎ユーザー数 10〜20 名
    AMD Ryzen 7 5700X8C / 16T65◎ユーザー数 10〜30 名
    Intel N100 (N95)4C / 4T6○個人利用または 5 名以下
    AMD Ryzen 9 7900X12C / 24T170△大量データ処理専用

    CPU の選び方で最も注意すべき点は、仮想化機能のサポートです。Nextcloud を Docker コンテナや KVM ベースの VM で運用する場合、Intel VT-x や AMD-V が有効になっているか確認が必要です。また、セキュリティ向上のためにマルウェアスキャンを常時実行する設定にする場合、CPU の計算能力がボトルネックになりがちです。その際は、AES-NI 命令セットをサポートしている CPU を選定することが必須となります。

    メモリ構成:PHP-FPM とデータベースのボトルネック対策

    メモリ構成:PHP-FPM とデータベースのボトルネック対策
    メモリ構成:PHP-FPM とデータベースのボトルネック対策

    Nextcloud の動作において、メモリ容量は PHP-FPM ワーカーの数やデータベースのキャッシュサイズに直結する重要な要素です。一般的に、ユーザー数 10 名程度であれば 8GB で十分稼働しますが、より快適な環境を目指すなら 16GB を下限とし、32GB 以上を推奨します。具体的には、Nextcloud の PHP-FPM 設定において pm.max_children パラメータを増やすことで同時接続数が増加しますが、これに比例してメモリ消費量も増大します。例えば、ワーカーあたり 100MB を消費すると仮定した場合、32 ワーカーを動作させるには約 3.2GB の RAM が PHP-FPM 専用に確保される必要があります。

    データベースサーバーとして MariaDB や PostgreSQL を使用する場合、バッファプール(Buffer Pool)のサイズ設定もメモリ計画に含まれます。MariaDB では innodb_buffer_pool_size パラメータを物理メモリの 50%〜70% に設定することで、頻繁にアクセスされるファイルのインデックスやデータをメモリ上に保持しやすくします。例えば 16GB の RAM を搭載している場合、データベース用に 8GB〜10GB を割り当てることが適切です。これにより、ディスクへの I/O アクセスを減らし、ファイルリストの表示速度や検索速度が劇的に向上します。

    メモリの種類についても考慮が必要です。DDR4 メモリであれば 3200MHz の製品を選定し、DDR5 に移行する場合は 4800MHz〜6000MHz を選択するのが現在の標準です。特に Nextcloud が大量のファイルメタデータを処理する場合、メモリ帯域幅がパフォーマンスに影響します。安定性を重視する場合は、ECC(エラー訂正機能)対応メモリの採用も検討できます。しかし、一般的な家庭用マザーボードでは ECC メモリへの非対応が多く、その場合は高品質なコンシューマー向けメモリを使用することで代替可能です。以下に推奨されるメモリ構成例を示します。

    物理メモリ容量PHP-FPM ワーカー数DB バッファプールNextcloud ユーザー数目安想定応答時間
    8GB162GB〜5 名平均 300ms
    16GB326GB5〜15 名平均 150ms
    32GB6412GB15〜30 名平均 80ms
    64GB12830GB30〜50 名平均 50ms

    また、メモリのレイテンシも無視できません。CL22 や CL30 のタイミング値を持つ製品は、CL16 や CL18 に比べて遅延時間が長くなる可能性があります。Nextcloud の API 呼び出しが頻繁に行われる環境では、低遅延メモリを採用することでレスポンスの滑らかさが向上します。例えば、Corsair Vengeance LPX 16GB x2 DDR4-3200 や Kingston Fury Beast DDR5-6000 など、安定したベンチマークスコアを持つ製品を選ぶことが推奨されます。

    ストレージ選定:HDD vs SSD vs NVMe の使い分け戦略

    Nextcloud のデータ保存先として最も重要なのはストレージです。ファイルのアップロード・ダウンロード速度や、大量のメタデータ処理速度を決定づける要素であり、適切なレイヤー構成が求められます。SSD をシステムドライブに使用し、HDD をデータ保存用に使用するハイブリッド構成が一般的ですが、コストとパフォーマンスの兼ね合いによって最適な組み合わせは異なります。2025 年時点では、NVMe SSD の価格低下により、大容量ストレージを SSD で賄うことも現実的な選択肢となっています。

    システムディスクには高速な NVMe SSD を推奨します。Nextcloud の PHP ファイルやデータベースファイル、そしてプレビュー生成の一時保存領域として使用するためです。具体的には Samsung 980 PRO 1TB や WD Black SN850X 1TB が信頼性が高く、読み書き速度が 7000MB/s に達します。これにより、Nextcloud の起動時間やファイル一覧の表示が高速化されます。一方で、大量のデータを保存するデータディスクについては、HDD を使用することでコストを抑制できます。ただし、必ず CMR(磁気記録方式)に対応した HDD を選定し、SMR(スクレイプ・マーカーレコード)駆動のものを使用しないことが鉄則です。

    以下にストレージメディアごとの特性と Nextcloud への適性を比較します。特に ZFS ファイルシステムを採用する場合は、データの整合性チェック機能により、HDD の不良セクタ検出に優れています。

    ストレージタイプ読み書き速度ライフサイクルコスト (円/GB)Nextcloud 用途
    NVMe SSD7000MB/s500TBW高OS, DB, プレビュー用
    SATA SSD550MB/s3PBW中専用データボリューム
    HDD (SMR)200MB/s不明・劣化早低非推奨
    HDD (CMR)200MB/s5〜7 年低メイン保存用(推奨)

    データ保護の観点からは、ZFS ファイルシステムや RAID 構成が有効です。例えば、WD Red Plus 4TB を 2 枚使用して RAID 1 にすることで、片方が故障してもデータを維持できます。また、Seagate IronWolf Pro 8TB はバルク用途に適しており、回転数 7200rpm で高速なアクセスが可能です。SSD を大容量で使用する場合は、TRIM コマンドが適切に発行される設定にする必要があります。Linux カーネル上で ZFS を使用する場合や、Synology Drive のような NAS OS を併用する場合は、それぞれの最適化設定を適用することが不可欠です。

    データベース最適化:MariaDB と PostgreSQL の比較と設定

    Nextcloud はデータベース管理システム(DBMS)を依存しており、一般的に MariaDB または MySQL が推奨されますが、PostgreSQL も利用可能です。2026 年に向けた機能拡張を考慮すると、テーブルの拡張性や複雑なクエリ処理能力が高い PostgreSQL が有利となる場合もありますが、Nextcloud の公式ドキュメントでは MariaDB を標準としてサポートしています。設定値の違いにより、検索速度や同時接続時の安定性が大きく変わります。

    MariaDB を使用する場合、my.cnf または mariadb.cnf における innodb_buffer_pool_size の調整が最も重要です。前述の通り、物理メモリの半分以上を確保することでディスク I/O を減らせます。また、innodb_log_file_size を増やすことで、トランザクションログの書き込み頻度を減らし、パフォーマンスを向上させます。PostgreSQL を使用する場合は、shared_buffers と work_mem の設定が鍵となります。例えば、4GB の RAM があるサーバーで PostgreSQL を使用する場合、shared_buffers を 128MB に設定し、work_mem を接続数に応じて動的に調整することで、メモリ使用量を最適化できます。

    以下の表は、Nextcloud の主要なデータベース機能における MariaDB と PostgreSQL の特徴を比較したものです。ユーザーの操作頻度やデータ量によって選択が分かれます。

    項目MariaDB (10.11)PostgreSQL (16)Nextcloud への影響
    デフォルト設定保守的保守的初期セットアップの容易さ
    検索速度高速(簡易クエリ)高度なインデックス利用ファイル名検索やタグ検索
    レプリケーションマスター・スレーブ方式プライマリ - スタンバイバックアップ環境の構築
    メモリ使用効率高い中程度(設定次第)サーバー全体の安定性
    Nextcloud 対応度公式推奨サポートありアップグレード時の互換性

    データベースサーバーを Nextcloud サーバーとは物理的に分離する場合、ネットワーク帯域幅の確保が必要です。例えば、10GbE(10Gbps)イーサネットアダプタを導入することで、DB 間の通信遅延を極限まで低減できます。しかし、コストを抑えるなら 1Gbps の標準接続でも十分なパフォーマンスを発揮します。また、データベースのバックアップ戦略も重要です。毎日自動実行されるスクリプトにより、データディレクトリと DB スナップショットを別媒体に保存することが推奨されます。

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    Web サーバー構成:Apache 対 Nginx と PHP-FPM の役割

    Nextcloud を動作させる Web サーバーとして、Apache HTTP Server または Nginx が使用可能です。2025 年時点では、Nginx がリソース効率の面で優位とされることが多く、特に大量の静的ファイルを配信する際に高速です。しかし、Apache も .htaccess ファイルによる細かな設定変更が容易であり、Nextcloud の公式ドキュメントでも Apache は十分にサポートされています。どちらを選択するかは、サーバーの管理慣習や既存インフラとの整合性によります。

    PHP-FPM(FastCGI Process Manager)の設定は、Web サーバーと Nextcloud アプリケーションの橋渡しにおいて極めて重要です。php.ini ファイル内の memory_limit は 512M〜1024M に設定し、長時間実行されるプロセスがメモリ不足で切断されないようにします。また、max_execution_time を 3600 秒に延長することで、大容量ファイルのアップロード処理や大量の同期処理を完遂できるようにします。Nginx を使用する場合、nginx.conf で worker_connections を増やし、同時に接続できるクライアント数を増加させる設定が可能です。

    また、Web サーバーと Nextcloud の間にキャッシュ層(Redis)を導入することで、パフォーマンスが劇的に改善されます。Redis はメモリベースのキー・バリューストアであり、PHP-FPM のセッション管理やデータベースクエリの結果をキャッシュします。具体的には、redis.cache.host を 127.0.0.1:6379 に設定し、Nextcloud が Redis を使用するように構成します。これにより、同じファイルへのアクセスや認証処理の重複を防ぎ、レスポンス時間を大幅に短縮できます。

    Web サーバーPHP-FPM 管理キャッシュ適性推奨構成例
    Nginx標準的◎ (高速)Nginx + Redis + PHP-FPM
    Apachemod_php 等○Apache + Mod_Rewrite

    コントロールパネル活用:Proxmox VE と Docker を使った仮想化環境構築

    ハードウェアを有効に活用し、Nextcloud の管理を容易にするために、仮想化環境の導入が推奨されます。Proxmox VE はオープンソースの仮想化プラットフォームとして非常に人気があり、2026 年においても主要な選択肢の一つです。LXC コンテナや KVM VM を作成し、その中で Ubuntu Server や Debian をゲスト OS として稼働させます。これにより、OS のアップデートや設定変更をホストOS に影響を与えずに行うことができます。

    Docker と Docker Compose を使用したコンテナ化構成も一般的です。Nextcloud の公式イメージ nextcloud:latest を使用することで、バージョンアップが容易になります。ただし、2025 年以降の機能更新では、コンテナ間の連携(Database, Redis, Web Server)を管理する必要があるため、Docker Compose v2 を使用した定義ファイルの構築が必要です。例えば、docker-compose.yml ファイルで各サービスのネットワーク接続やボリュームマウントを設定し、永続性を確保します。

    Proxmox VE を使用する場合、ハードウェア加速(Passthrough)を活用して GPU の利用も可能です。Nextcloud の動画プレビュー生成に CPU リソースを多く割く必要がある場合、Intel Quick Sync Video や NVIDIA NVENC に対応した GPU をマザーボードに装着し、VM に割り当てることで負荷を分散できます。また、バックアップ機能として Proxmox Backup Server と連携することで、フルシステムのスナップショットを取得可能です。

    仮想化技術リソースオーバーヘッド管理の容易さNextcloud への適性
    LXC コンテナ低 (95% 以上)◎ 簡単◎ システム統合に最適
    KVM VM中 (90〜95%)○ 標準的◎ フル OS の柔軟性
    Docker低 (OS 依存)◎ コンテナ管理◎ デプロイの簡便さ

    電力消費と発熱:24 時間稼働のエネルギーコスト管理

    自宅サーバーを構築する際、見落としがちなのが電力消費と発熱です。Nextcloud は常時稼働するため、年間を通じた電気代が気になる方も多いでしょう。アイドル時の消費電力を抑える設定や、高負荷時の冷却対策が必要です。例えば、Intel N100 のような低電力 CPU を採用すれば、アイドル時で 6W〜8W に抑えられ、年間の電力コストを数千円単位で削減できます。

    発熱に対する対策も重要です。サーバーケースの通気性を確保し、ファンコントロールソフトウェア(例:lm-sensors)を使用して温度を監視します。CPU の温度が 70°C を超えるとサーマルスロットリングが発生し、Nextcloud の処理速度が低下する可能性があります。特に夏場は、冷却ファンの回転数を自動制御するか、水冷クーラーの使用を検討する必要があります。

    電源ユニット(PSU)の選定においても効率性への配慮が必要です。80 PLUS ゴールド認証以上の製品を使用することで、電力変換効率が向上し、無駄な熱が発生しません。Seasonic FOCUS GX-650W や Corsair RM750x などの高品質 PSU は、安定した電圧供給によりハードウェアの寿命を延ばします。また、UPS(無停電電源装置)を設置することで、停電時のデータ破損を防ぎます。

    バックアップ戦略:ハードウェア障害に備えたデータ保護計画

    Nextcloud の最大のリスクはデータの消失です。サーバーの故障やマルウェア感染から守るため、堅牢なバックアップ戦略が必須です。Nextcloud には内蔵されたバックアップ機能がありますが、外部ストレージへのコピーやスナップショット取得を自動化することが推奨されます。rsync を使用したディレクトミラリングや、ZFS のスナップショット機能を活用して、過去の状態に戻せるようにします。

    具体的な手順としては、毎日凌晨に nextcloud-occ コマンドを使用してデータベースとファイルのダンプを作成し、それをクラウドストレージ(例:Backblaze B2 や AWS S3)または別の物理ディスクへ転送します。例えば、AWS S3 に 1TB のデータを保存する場合、月額のストレージコストは数十円〜数百円程度であり、安全性を担保するには非常に安価です。また、バックアップの復旧テストを四半期に一度行い、データの整合性を確認することが重要です。

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    ハードウェア障害に備えるためにも、RAID 構成やディスクミラーリングが有効です。前述した HDD の RAID 1 構成に加え、SSD の [RAID](/glossary/raid) 0 をシステム用に行うことで、OS 起動の高速化と冗長性の両立を図れます。ただし、バックアップは「3-2-1 ルール」に基づいて管理すべきです。つまり、「データのコピーを 3 つ作り、2 つ異なるメディアに保存し、そのうち 1 つは遠隔地に置く」という原則です。

    トラブル対処と最適化テクニック

    Nextcloud の運用中によく発生する問題として、同期エラーやスローなレスポンスが挙げられます。これらを解決するための具体的なテクニックをいくつか紹介します。まず、PHP-FPM のログファイルを確認し、タイムアウトが発生している箇所を特定します。次に、Redis キャッシュの接続状態をチェックし、Nextcloud の設定ファイルで Redis が認識されているか確認します。

    また、Web サーバーの設定で gzip 圧縮を有効にすることで、転送データ量を減らし、通信速度を向上させます。Nginx の場合 gzip on; を追加し、Apache でも mod_deflate モジュールを有効にします。さらに、Nextcloud の設定ファイル config.php で memcache.local に OC_Memcache_Local を設定することで、ローカルキャッシュが効くようになります。

    トラブルシューティングツールとして nextcloud-occ コマンドは非常に有用です。例えば、sudo -u www-data php occ files:scan --all を実行することで、ファイルシステムと Nextcloud データベースの整合性を再チェックできます。これにより、アップロードされたファイルがリストに反映されない問題を解決できる場合があります。

    よくある質問(FAQ)

    Q1. 初心者が自宅サーバーを構築する際、最初に選ぶべき CPU はどれですか? A1. 初心者には Intel N100 または Core i5-12400F がおすすめです。N100 は消費電力が低く静音ですが、i5-12400F は性能が高く将来の拡張性にも優れています。予算と用途に合わせて選定してください。

    Q2. Nextcloud の同期が遅い場合、どのように改善すればよいですか? A2. 主にストレージとネットワークが原因です。システムディスクを NVMe SSD に変更し、ファイル保存用には高速な HDD または SSD を使用してください。また、ルーターの QoS 設定を見直し、帯域幅を確保することも有効です。

    Q3. Docker を使わずに直接 U[bun](/glossary/bun-runtime)tu Server 上に Nextcloud をインストールしても大丈夫ですか? A3. はい、問題ありません。ただし、依存関係の管理が手動で行う必要があるため、Docker コンテナ化の方がバージョンアップ時の負荷が少ないです。どちらを選ぶかはあなたの管理スキルによります。

    Q4. スマホアプリでの同期はどの程度遅延がありますか? A4. 設定次第ですが、通常は数秒以内に完了します。ただし、モバイル回線が不安定な場合や、遠隔地からアクセスする場合は通信速度に依存します。Nextcloud の「FastSync」機能を有効にすると改善されます。

    Q5. バックアップの復旧にはどのくらい時間がかかりますか? A5. データ量によりますが、1TB であれば rsync を使用して 2〜3 時間程度です。ZFS スナップショットからのリストアなら数分です。事前のテストが重要になります。

    Q6. Nextcloud の最新版をインストールし続けるべきですか? A6. はい、セキュリティパッチのため最新バージョンへのアップデートは推奨されます。ただし、更新前に必ずバックアップを取得してください。安定性を優先する場合は LTS バージョンを使用します。

    Q7. 外部アクセス(遠隔地接続)の設定で注意すべき点はありますか? A7. SSL/TLS 証明書(Let's Encrypt など)の導入が必須です。また、ポートフォワーディングを避けるため、クラウド経由のリレーサーバーや Tailscale を使用したゼロトラストネットワーク構成を検討してください。

    Q8. Nextcloud のメモリ使用量が常に 100% に達します。 A8. PHP-FPM のワーカー数が多すぎる可能性があります。pm.max_children を減らし、Redis キャッシュの設定を見直してください。また、不要なアプリ(カレンダーや連絡先)を無効化することで負荷は軽減されます。

    まとめ

    本記事では Nextcloud 自宅構築のハードウェア選定と設定について、詳細に解説しました。要点を以下の通りまとめます。

    • CPU の選択: i5-13400F や Ryzen 7 5700X がバランス型として推奨されるが、低消費電力なら N100 も有効である。
    • メモリ容量: ユーザー数に応じて 8GB〜64GB を選定し、DB バッファプールと PHP-FPM ワーカー数の調整を行う必要がある。
    • ストレージ構成: システム用には NVMe SSD(Samsung 980 PRO など)、データ保存用には CMR HDD(WD Red Plus など)のハイブリッド構成が最適である。
    • データベース設定: M[aria](/glossary/aria-multimodal-llm)DB を標準とし、innodb_buffer_pool_size の調整により I/O 負荷を軽減する。
    • Web サーバー: Nginx と Redis キャッシュの併用でレスポンス速度を向上させられる。
    • 仮想化環境: Proxmox VE や Docker を使用することで管理効率と柔軟性を高められる。
    • 電力・熱対策: 80 PLUS ゴールド認証 PSU の採用と、温度監視によるサーマルスロットリングの防止が必要である。
    • バックアップ戦略: 「3-2-1 ルール」に基づき、クラウドまたは外部メディアへの定期的なバックアップを自動化する。

    これらの構成と設定を適切に組み合わせることで、2026 年を見据えた快適で安全な Nextcloud サーバー環境を自宅に構築することが可能です。

    Nextcloud自宅構築のハードウェア|容量とパフォーマンス よくある質問

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