
近年、オフィスワークやゲーマーの間で急速に普及しているメカニカルキーボードですが、その中でもさらに一歩踏み込んだ「自作キーボード」が、単なる入力機器を超えた趣味として確固たる地位を築いています。2026 年となった現在、市販の完成品キーボードも質は向上していますが、「自分の好みに完璧に合わせた」という感覚は、自作だからこそ得られる唯一無二の体験です。本ガイドでは、初心者から中級者向けに、完全なカスタマイズを可能にする自作キーボードの作り方を解説します。
なぜわざわざ手間のかかる自作を選ぶのでしょうか?最大の理由は「打鍵感の最適化」にあります。市販品は多くの人に使ってもらうために平均的な設計が施されていますが、自作では指先の押す力(アクチュエーションフォース)や戻りの速さ(リターンスピード)、キーキャップの素材感を自由に調整できます。例えば、長時間のタイピングで疲れにくいように 45g のスイッチを選んだり、打鍵音の心地よさを追求してガタつきを排除したりすることが可能です。
また、自作には「趣味としての楽しさ」という重要な側面があります。PC とは別に、自分の手で回路を組み上げ、部品を一つずつ配置し、完成した際に得られる達成感は他では味わえません。見た目のカスタマイズも自由で、ケースの素材(アルミや真鍮)からキーキャップの色合わせまで、デスクワークの環境全体を統一された美意識で彩ることができます。
このガイドを読むことで、あなたは今後どのようなパーツが必要か理解し、安全に作業を進めるための知識を得られます。単なるマニュアルではなく、自作キーボードの世界観そのものを体験するための入口として、ぜひ最後までお付き合いください。それぞれの工程には専門的な知識が求められますが、一つずつ丁寧に解説していきますので、安心して進めていきましょう。
自作キーボードは、主に PCB(プリント基板)、ケース、プレート、スイッチ、キーキャップ、そしてスタビライザーの主要な構成要素で成り立っています。これらがそれぞれ異なる役割を果たしており、互いの組み合わせによって最終的な打鍵感や音質が決まります。まずは各パーツの基本的な機能と、選ぶ際の基準を具体的に理解することが重要です。
まず PCB はキーボードの心臓部であり、スイッチやキーキャップからの入力を電気信号として処理します。最近ではホットスワップ対応の基板も一般的ですが、はんだ付けが必要なものもあります。PCB の形状はフルサイズから 60% レイアウトなど様々で、2026 年現在では QMK または VIA フォームウェアに対応したものが主流です。また、基板の厚みや裏側のギミック(RGB LED やマイクなど)の有無も重要な選択基準となります。
次にケースとプレートがキーボードの骨格を形成します。ケースは鍵盤全体を守る外枠で、アルミニウムや真鍮などの金属製、ABS プラスチック製があります。金属は重く、打鍵時に余計な振動を抑えて深みのある音(サス)を生みます。プレートは基板の上にあり、スイッチを支える役割を果たし、通常は PC(ポリカーボネイト)やアルミが使われます。PC は弾力があり柔らかい打鍵感に、金属は硬くタイトな反応になります。
スイッチとキーキャップは直接ユーザーが触れる部分です。スイッチにはレバー式(リニア)、段差がある感じのするタクタイル式、クリック音が出るクリッキー式の 3 つがあります。2026 年時点では、事前に潤滑処理されたグリス入りスイッチも販売されています。キーキャップは ABS と PBT の素材が一般的で、ABS はツルッとした触感だが経年変化しやすいのに対し、PBT は凹凸があり耐久性に優れています。
スタビライザー(スタビ)はスペースバーやエンターキーなど、幅の広いキーを支える金属部品です。ここが不安定だと重いキーを押した際にガタつく原因になります。2026 年時点では、プレートマウントと PCB マウントがあり、安定性を高めるためにグリス塗り(ルブ)やシール貼りなどの調整作業が必須となっています。
| パーツ名 | 主な材質・タイプ | 役割 | 選ぶ際のポイント |
|---|---|---|---|
| PCB | FR-4、ホットスワップ対応 | 電気信号の処理 | フォームウェア対応、レイアウト |
| ケース | アルミ、真鍮、プラスチック | 外観・振動吸収 | 重さ、素材の質感、取り付け方式 |
| プレート | PC、アルミ、ブラス | スイッチ固定 | 硬度による打鍵感の違い |
| スイッチ | リニア、タクタイル、クリッキー | 入力検知 | 作動力(g)、音質、寿命 |
| キーキャップ | ABS、PBT、樹脂 | 押し込む部分 | 素材の触感、高さ、印刷技術 |
| スタビライザー | 金属線、PCB/プレートマウント | 広いキー支える | 安定性、グリス処理の有無 |
自作キーボードを始める際、最初からすべてバラ売りで購入するのはコストも手間もかかりすぎるため、「キット」を利用するのが最も効率的です。ただし、キットには「完全組立済み」「ホットスワップ対応キット」「はんだ付け必須キット」といった難易度の違いがあります。2026 年時点での人気モデルを基準に、自分のスキルレベルや予算に合わせて選ぶための具体的な指針を解説します。
最も手軽に始められるのが、Keychron Q シリーズや V シリーズといった「準完成品」です。これらはケースと PCB が組み合わさっており、スイッチとキーキャップを入れるだけで動作します。ただし、Q シリーズははんだ付けが必須の場合があり、Vシリーズ(例:V6)はホットスワップに対応しているため初心者でも失敗しにくいです。価格は 15,000 円〜30,000 円程度で、Gasket Mount(ガセットマウント)を採用した高品質なものが増えています。
中級者向けには、DZ60 や BM60 といった「DIY キット」がおすすめです。これらは基板とケースのみが別々になっており、スイッチの取り付けやはんだ付けを自分で行う必要があります。メリットとして、基板のカスタマイズ性が高く、LED の配線やファームウェアのカスタム化に挑戦しやすい点が挙げられます。また、中古市場でも流通しており、コストパフォーマンスを重視する層に人気があります。
| キットタイプ | 難易度 | おすすめモデル(2026 年時点) | 特徴 | 推奨ユーザー |
|---|---|---|---|---|
| 準完成品 | 簡単 | Keychron V シリーズ | ホットスワップ対応、ソフトな打鍵感 | 完全初心者、音質重視 |
| DIY キット | 中級 | DZ60 / BM60 | はんだ付け必須、LED 配線自由 | DIY 経験者、カスタム希望 |
| 完全キット | 上級 | QMK コアキット | プレート・ケース別売り、完全自由 | 熟練者、極限の音質追求 |
はんだ付けを避けたい場合は、必ずパッケージの説明に「ホットスワップ対応」と記載されているか確認してください。また、2026 年時点では「ガセットマウント」対応のキットがほとんどです。これは基板とケースの間にゴムやウレタンパッドを入れ、浮遊感ある打鍵感を可能にする構造ですが、組立時にネジの締め具合に注意が必要です。
予算についても考慮する必要があります。最低限必要なパーツ代は 20,000 円程度で済みますが、高価なキーキャップやスイッチを選ぶと 50,000 円を超えることも珍しくありません。また、はんだ付け用の工具(アイアン、ハンダワイヤー)の購入費も初期投資として 10,000 円近くかかることを覚えておきましょう。
自作キーボードの世界で最も議論が分かれるテーマの一つに、「ホットスワップ対応」と「はんだ付け」の違いがあります。これは単なる工程の違いではなく、将来のメンテナンス性やカスタマイズ性に直結する重要な選択です。それぞれの仕組みとメリット・デメリットを比較しながら、どちらを選ぶべきか判断材料を提供します。
まず、ホットスワップ対応とは、基板にソケット(スイッチホルダー)が実装されており、はんだ付けを行わずにスイッチを抜き差しできる機能を指します。PCB 上で配線が電気的に接続されている状態ですが、物理的な接点ではなくスプリング式のコネクタが利用されています。これにより、スイッチの故障時や音質変更時に基板から取り外すことなく交換可能です。
一方、はんだ付け方式は、スイッチのピンを直接 PCB のパッドにはんだで固定する伝統的な方法です。メリットとして、物理的な接触面積が大きいため接続抵抗が低く、非常に安定した信号伝送が可能になります。また、はんだ付けの場合、基板の配線パターンを自由にカスタマイズできるため、RGB の配線や特殊なレイアウト変更への自由度が高いです。
| 比較項目 | ホットスワップ対応 | はんだ付け |
|---|---|---|
| 交換の手間 | スイッチ抜き差しのみ(簡単) | はんだ外しが必要(難易度高) |
| 接続安定性 | 良好だが経年劣化あり | 非常に高い |
| カスタマイズ性 | 配線変更不可 | 自由に配線設計可能 |
| 初期コスト | ソケット代がかかる | 工具と練習が必要 |
| 修理の難易度 | スイッチ交換のみで完了 | はんだ付けスキル必須 |
初心者にとってホットスワップは圧倒的に親切ですが、2026 年時点では「はんだ付け」も特別な技術として見直されています。例えば、スイッチを固定する際に振動音を抑えるための特殊な接着材を使ったり、基板の裏側からLED の配線を隠したりする場合、はんだ付けの方が優れています。
また、ホットスワップソケットには「PCB 用」と「プレート用」の 2 種類があります。PCB 用は基板にソケットを実装するもので、プレート用はプレートの穴にソケットをはめ込むタイプです。後者は交換時に基板から外す必要があり、前者よりも安定性が劣ると言われていますが、近年では高品質なソケットが普及し、実用上の差はほぼなくなっています。
最終的な判断基準として、「今後スイッチを変える頻度」を考慮してください。1 年に数回程度ならホットスワップで十分ですが、毎回違う組み合わせを試すマニアックな方であれば、はんだ付けの方が物理的安定性において有利です。また、工具の準備が整っていない場合、いきなりはんだ付けから入るのは危険ですので、まずはホットスワップキットから始めることを強く推奨します。
はんだ付けは自作キーボード制作の中で最も技術的な難易度が高い工程です。しかし、適切に準備さえすれば誰でも習得可能なスキルです。2026 年時点では安全性や作業効率を重視したツールが主流となっていますので、まずは必要な工具と環境整備から始めましょう。安全な作業環境を整えることは、ケガや火傷を防ぐだけでなく、品質の高いはんだ付けを実現する前提条件となります。
まず必須となるのは「温度調整可能なはんだごて(アイアン)」です。定電圧式ではなく、温度を 200°C〜450°C の間で制御できるモデルが理想的です。鉛入りハンダを使用する場合、380°C 前後で十分ですが、無鉛のハンダの場合は融点が低いため 360°C〜390°C を設定します。また、アイアンの先(チップ)は「平らなもの」または「丸いもの」を使い分け、PCB のパッド形状に合わせて選択しましょう。
次に重要なのが「フラックス」です。フラックスにはんだ付けの酸化物を除去し、はんだの流れを良くする役割があります。2026 年時点では、ペースト状のフラックスが主流で、塗布用のブラシが付属しているものが多いです。これを使用しないと、金属表面の酸化層が残ってしまい、見かけ上はついていても電気的に接続されていない「コールドジョイント」という不良状態が発生します。
作業環境としては、換気が最重要です。はんだ付け時に発生する煙には鉛やフラックス成分が含まれており、吸い込むと健康に悪影響を及ぼす可能性があります。特に室内で長時間作業する場合、小型の排気ファンや換気扇を使用するか、専用のフィルター付きマスクを着用することが推奨されます。また、火傷防止のため「アイアンスタンド」は必須であり、高温になったアイアンを置く場所がないと転倒事故の原因になります。
| 必要な工具 | 目的 | 注意点 |
|---|---|---|
| 温度調整アイアン | はんだを溶かす | 先端形状を選ぶ(1mm〜2mm) |
| はんだワイヤー | 接続に使用する金属 | 鉛入り(易溶着)または無鉛 |
| フラックス | 酸化除去、流動化 | パック状よりペーストが扱いやすい |
| ハンダ吸い取り線 | 失敗修正用 | 必要に応じて使用 |
| アイアンスタンド | アイアン固定 | 火傷防止のため必ず使用 |
| 保護メガネ・マスク | 健康防護 | 煙と飛散物の防止 |
はんだの選び方も重要です。かつては鉛入りハンダが主流でしたが、環境配慮から無鉛のものも普及しています。無鉛は融点が高いためアイアンの温度設定を上げる必要がありますが、耐久性に優れています。初心者には扱いやすい鉛入り(ただし 100% 非毒性)が推奨され、2026 年時点では安全性の高い合金が開発されています。
また、作業台には「ハサミ」や「ピンセット」を用意し、はんだの余分な部分を切り落とすための専用工具も用意しましょう。はんだ付け後は、基板に残るフラックスの汚れをアルコールで拭き取ることが推奨されます。これは絶縁性を保ち、腐食を防ぐためです。
実際の作業に入る前に、スイッチの取り付け方について具体的な手順を解説します。ホットスワップ対応の場合でもはんだ付けの場合でも、基本的な手順に共通点があります。特にスイッチの向きやスタビライザーの調整は、一度間違えると修正が難しいため、慎重に行う必要があります。ここでは、最も一般的な「PCB への取り付け」を中心に手順を追います。
まず、スイッチを PCB の穴に通す前に、スイッチ本体に少量のグリス(潤滑油)を塗布することを検討します。これにより、打鍵時の摩擦音が減り、滑らかな動作になります。2026 年時点では「ルブ済みスイッチ」も販売されていますが、自分で調整する楽しみもあります。特に軸内部のレール部分に薄く塗り、はみ出さないように注意してください。
ホットスワップの場合、スイッチをソケットにはめ込むだけで OK です。ただし、向きには細心の注意が必要です。スイッチのピンと PCB のパッドの位置が一致しているか確認し、斜めに押し込まないよう垂直に入れることが重要です。無理に押すとソケットが破損する可能性がありますので、抵抗感がある場合は位置をずらして再度試します。
はんだ付けの場合は、スイッチを裏返した状態で PCB に置きます。まず片側のピンを少しだけはんだで固定し、PCB が動かないように仮止めします。次に両方のピンが均等にはんだされるよう、アイアンの先端でパッドとピンの両方を同時に加熱します。ここで重要なのは、ハンダごての先をパットに押し付けすぎないことです。熱すぎる状態で接触すると基板の銅箔が剥離する恐れがあります。
スイッチ取り付け後の確認項目
スタビライザー(スペースバーなど)の取り付けは特に注意が必要です。PCB 用スタビの場合、線状のメタルパーツを基板のパッドにはんだ付けします。この際、線の張力がかからないよう、軽く曲げてから固定するのがコツです。また、プレートマウントの場合は、ケースに穴を開ける前に必ず仮組みで位置を確認しましょう。
自作キーボードの面白さの核心とも言えるのが「スイッチ選び」です。スイッチは入力機器の中核であり、その特性が打鍵感や音質を決定づけます。2026 年時点では、メーカーごとの特色が明確になり、特定の用途(タイピング用、ゲーミング用)に特化した製品も多数登場しています。ここでは、リニア・タクタイル・クリッキーの 3 つのタイプと、潤滑処理による音質の変化について詳しく解説します。
まず「リニアスイッチ」は段差がなく、押した瞬間からスムーズに沈み込むのが特徴です。Gateron Red や Cherry MX Red が代表的ですが、2026 年では Kailh Box White のような高耐久性モデルも人気です。打鍵音が静かで、連射速度が必要なゲーマーや長時間タイピングする文書作成者に適しています。
「タクタイルスイッチ」は押した途中で段差を感じられるタイプで、物理的なフィードバックが得られます。Kailh Box Brown や Cherry MX Brown が人気ですが、2026 年時点では「クリック感の強いタクタイル」も登場しており、打鍵確認を重視するユーザーに選ばれています。
| スイッチタイプ | 特徴 | 適した用途 | 代表的なモデル(例) |
|---|---|---|---|
| リニア | 滑らかでクリック音なし | ゲーミング、静かな環境 | Kailh Box White, Gateron Red |
| タクタイル | 段差あり、軽いクリック音 | 文書作成、一般用途 | Cherry MX Brown, Kailh Box Pink |
| クリッキー | 強いクリック音と段差 | 打鍵音が好きな人 | Kailh Box Jade (例) |
「潤滑(ルブ)」とは、スイッチ内部にグリスを塗布して摩擦を減らす作業です。2026 年時点では、「ルブ済みスイッチ」が流通していますが、自分で行うことで完全に好みの音質に近づけることができます。使用されるグリスは Krytox 205g0 や MG207 が主流で、粘度によって音色が変わります。
潤滑の具体的な効果としては、「スネイクサウンド(金属のような鋭い音)」が抑制され、「ザックン」とした柔らかい打鍵感になる点です。特に軸内部のレール部分にグリスを塗布することで、押下時の摩擦抵抗が減り、指先の疲労が軽減されます。また、音質面では「クラッキング」が減少し、より深みのある低音(Thock Sound)が強調される傾向があります。
潤滑作業の手順
注意すべき点は、グリスを必要以上に塗らないことです。過剰な潤滑はスイッチが重く感じさせる原因となり、逆に反応速度が落ちる可能性があります。また、軸蓋内部にはスプレータイプの潤滑油を使う場合もありますが、基板や PCB にかからないよう慎重に行う必要があります。
キーキャップは、スイッチと指の間にある直接接触面であり、その触感や視覚的デザインがユーザー体験を大きく左右します。2026 年時点では、素材の進化により耐久性と手触りの両立が可能になっています。ここでは、ABS と PBT の違い、そして印刷技術による寿命の違いについて解説します。
「ABS」はアクリロニトリルブタジエンスチレンという樹脂で、表面がツルッとしており初期の手触りが非常に滑らかです。光を通すため LED ライトとの相性が良く、発色も鮮やかですが、摩耗により表面がテカってしまう(ベタつき)傾向があります。また、高温環境下では変形しやすい特徴があります。
一方、「PBT」はポリブチレンテレフタレートで、表面に凹凸があり摩擦を感じさせます。耐久性が高く、長時間使用してもテカりにくいため、多くの自作ユーザーに選ばれています。2026 年時点では「PBT+ABS 混用」というハイブリッド素材も登場し、滑らかさと耐久性のバランスを取っています。
印刷技術については、「ダイキャスト(表面印刷)」と「ダブルショット(型成型)」があります。ダイキャストはコストが安いため市販品に多く使われますが、擦れて文字が消える可能性があります。一方、ダブルショットは二重構造でできており、文字が表面に出ているため摩耗しません。自作キーボードでは、この耐久性を重視して PBT ダブルショットを選ぶケースが増えています。
また、「プロファイル」も重要な選択基準です。Cherry プロファイルは一般的な高さですが、OEM はやや平らで厚みがあります。SA プロファイルは丸みを帯びており、独特の打鍵感を生みます。2026 年時点では「XDA」や「DAS」といった低プロファイルが人気を集めており、指先の移動距離を減らす目的で使われています。
| キーキャップ素材 | 触感 | 耐久性 | 光透過性 | おすすめユーザー |
|---|---|---|---|---|
| ABS | ツルツル、滑らか | 低い(テカる) | 高い | LED ライト重視、初期手触り優先 |
| PBT | ざらつき、マット感 | 高い(摩耗しにくい) | 低い | 長期使用、耐久性重視 |
| 混用 | バランス型 | 中程度 | 中程度 | 両方のメリットを欲する方 |
色合わせやデザインも自作の楽しさです。2026 年時点では「カスタムカラー」のキーキャップセットが多数販売されており、自分好みの配色でデスク全体を統一できます。ただし、高価なセットは 15,000 円を超えることもあるため、予算との兼ね合いも考慮しましょう。
スペースバーやエンターキーなどの広いキーを押す際、ガタつきが起きるとストレスの原因となります。これを防ぐための重要な部品が「スタビライザー(スタビ)」です。2026 年時点では、プレートマウントと PCB マウントの両方がありますが、安定性を得るためには調整作業が不可欠です。ここでは、スタビの取り付けと調整について詳細に解説します。
まず、スタビは金属の線状パーツで、キーキャップを支える役割を果たします。PCB への直接取り付けの場合、はんだ付けが必要です。この際、線が曲がりすぎると押した際に不安定になるため、直線上に配置することが重要です。プレートマウントの場合は、ケースに穴を開ける作業が必要になりますが、はんだ付け不要で交換可能です。
調整の第一歩は「グリス塗り」です。スタビの金属線と軸受け部分にグリスを塗布することで、摩擦音を減少させます。ただし、過剰なグリスは滴り落ちる原因となるため注意が必要です。2026 年時点では「グリス入りスタビキット」も販売されていますが、自分で調整する方が音質の微調整が可能です。
具体的な調整手順
また、最近では「プラスチック製のスタビ」も登場しており、金属特有の鳴りを抑制したい場合に選ばれています。特に高価なキーボードでは、この材質の違いが音質に大きく影響するため、素材選びも重要です。
自作キーボードの最大の利点の一つが、ファームウェアのカスタマイズ性です。市販品はメーカーが決めた動作しかできませんが、自作では自分の使いやすいキー配置やマクロ設定が可能です。2026 年時点では、QMK(Quantum Mechanical Keyboard)と VIA という 2 つの代表的なソフトウェアがあります。それぞれの特徴と使い分けを解説します。
「QMK」はオープンソースのファームウェアで、プログラマーがコードを書き換えてカスタマイズするタイプです。高度な機能(マルチレイヤー、マクロなど)が可能ですが、C 言語の知識が必要となるため難易度が高いです。2026 年時点でも、熟練ユーザーや開発者向けに支持されています。
一方、「VIA」は QMK の上位互換として設計された Web ベースの設定ツールです。ブラウザ上でキー配置をドラッグ&ドロップで変更でき、コードを書かずにカスタマイズ可能です。初心者には VIA が強く推奨され、2026 年時点では多くの自作キーボードがデフォルトで VIA 対応しています。
VIA の主な機能
2026 年時点では、VIA のアップデートにより、より複雑なマクロもサポートされるようになりました。例えば、「LCTL(LT(1, KC_TAB))」のような組み合わせで、特定のキーを押した時にレイヤーを変更するような設定が可能です。ただし、初期状態では VIA が使えない基板もあるため、自作キットの説明を必ず確認しましょう。
また、QMK と VIA の両方に対応している基板も増えています。これは、VIA で簡単な変更を行い、高度な機能は QMK コードで実装するといったハイブリッドな活用が可能です。2026 年時点では、両方の知識を持つことが自作キーボードユーザーの標準的なスキルとなっています。
本記事を通じて、自作キーボードの世界の広さと深さについて理解していただけたでしょうか。自作は単なる工作ではなく、自分の好みに完全に応じた入力環境を作るための芸術でもあります。2026 年時点でも、この趣味の根幹にある「自分らしさ」を追求する精神は変わっていません。
以下に本記事の要点をまとめます。
自作キーボードを作る過程は、挫折することもあるでしょう。しかし、完成した瞬間に得られる「自分の手で作った」という感覚と、毎日の入力作業の快適さは何物にも代えられません。まずは簡単なキットから始め、徐々に難易度を上げていくことが成功への近道です。
あなたの理想のキーボードが、このガイドを通じて形になります。楽しい自作生活を送ることを心より応援しています。

PCパーツ・ガジェット専門
自作PCパーツやガジェットの最新情報を発信中。実測データに基づいた公平なランキングをお届けします。
自作PC初心者向けの完全ガイド。パーツの選び方、組み立て手順、OS導入まで図解で詳しく解説します。
メカニカルキーボードの選び方を徹底解説。Cherry MX軸の違い、サイズレイアウト、ホットスワップ対応、静音化方法まで、自分に最適なキーボード選びをサポートします。
自作PCガイド:キーボード を正しく理解する — その他/コルセア キーボード/コルセア
自作PCガイド:自作パソコン を正しく理解する — その他/自作パソコン/見積もり
この記事に関連するマザーボードの人気商品をランキング形式でご紹介。価格・評価・レビュー数を比較して、最適な製品を見つけましょう。
マザーボードをAmazonでチェック。Prime会員なら送料無料&お急ぎ便対応!
※ 価格・在庫状況は変動する場合があります。最新情報はAmazonでご確認ください。
※ 当サイトはAmazonアソシエイト・プログラムの参加者です。
Z690 PG Velocita:無難な性能、価格なりなりの選択肢
以前使用していたZ390チップセットのマザーボードが、ついに寿命を迎えました。長年安定して使えていたので、ASRock製品への信頼は厚く、今回もZ690 PG Velocitaを選びました。価格帯もそこまで高騰していないため、今回の選択肢として検討しました。 1ヶ月ほど使用してみて、全体的には可も...
CPU冷却がスムスム
AM5を購入してから10日ほど使用しています。マザーボード用のソケットネジ付きで、PCケースに簡単につきやすいのが魅力です。朝や夜になど時の使用でCPU温度が30度前後と安定的に下がります。AM5はスムスムで、素敵な冷却効能を実感として感じました。
Ryzen 7000系、ついに手に入れた!ASRock B650M PG Riptide WiFi White、マジで感動!
のんびり使ってます〜、10年の自作PC歴あるんですが、今回のASRock B650M PG Riptide WiFi White、マジで感動しました♪ 前の構成がB450だったんですが、Ryzen 7000系に乗り換える決心したんです。性能アップがモチベータでした! 組み立ては、正直、初心者なりに...
シンプルだけど機能性抜群!ビルドしやすいケース
最近PCを自作する趣味にハマってて、このケースにたどり着きました。30代後半の自分にとっては、見た目はシンプルでスタイリッシュなものが好みだったので、このA31のデザインは非常に気に入りました。 組み立てに関してですが、マニュアルが分かりやすく、各パーツの位置も明確だったのでスムーズに進められました...
SATA USB変換ボックスの使いやすさと速度に驚愕
先日、学校で提供されている古いPCを最新のSSDにアップグレードするために、このSATA USB変換ボックスを購入しました。まず印象的なのは取り付けが非常に簡単であることです。工具不要で、2.5インチのSSDを直接挿し込むだけで使用可能でした。Mac、Windows、LinuxまたはPS 4/3/X...
BENFEIハードドライブケース - 良と欠点をバランスに
ヤフオクにアイコンが適したセットで動画制作や配信に最適なツールフリー。SSD/HDD直接のSS/UASP接続で優れた転送速度で7ヶ月間使った。バッテリーが長持ちしているが、振らずと機能上で他に改善が必要だったこと。
Z690-A WIFI、安定性はまずまず。でも、もう少し期待したな。
長年、自作PCを嗜んでいる40代女性です。以前はASUSのZ390チップセットのマザーボードを使っていましたが、CPUを第13世代にアップグレードするため、今回MSI PRO Z690-A WIFIに乗り換えました。ASUSの安定感には信頼を置いていたので、MSI製品は少し不安もありましたが、DDR...
PS5コントローラーの救世主!タッチパッド基板交換で復活!
PS5のコントローラー、たまにやっちくとタッチパッドが反応しなくなること、マジ勘弁ですよね。僕も週末に友達とオンラインゲームで盛り上がっていたら、突然コントローラーのタッチパッドが効かなくなってしまって。最初は諦めかけたんですが、ネットで探してこのタッチパッド基板を見つけたんです。以前に使っていたコ...
ROG STRIX Z370-F GAMING レビュー:大学生の視点
ASUS ROG STRIX Z370-F GAMING、大学生の私、14100円で手に入れたんだけど、正直、期待していたほどではないかな。ATX規格でIntel Z370搭載、LGA1151対応、ゲーミングPCに使うには十分スペックはあると思う。特に、VRMの設計がしっかりしていて、CPUのオーバ...
Z890AX-E PRO マザーボードの使い勝手はいいけど、安定性が気になる
私はデザイナーで、仕事用PCとして Z890AX-E PRO を購入しました。マザーボード自体は ATXサイズで、大きなファンが付いてきてクーラーも強いので、熱が上がる心配がありません。 実際に使ってみた感じだと、BIOS の設定が簡単で便利でした。一度もハングアップすることなく、問題なく動作しま...