
2026 年現在、Linux を使って Windows ゲームをプレイする環境は、かつて想像していたような「限定的な実験室の領域」から脱却し、実用的なメインストリームとして確立されています。特に Valve が開発した手持ち型ゲーム機 Steam Deck の成功が決定打となりました。Steam Deck は Linux ベースの OS「SteamOS」を搭載しており、その普及によって Linux 上のグラフィックドライバや互換レイヤーの技術的課題は劇的に解決されました。2026 年の現在では、Steam Store に登録されているゲームタイトルのうち、約 85% が何らかのプロトングループを通じて Windows と同等の品質で動作可能となっています。
以前は「Linux でゲームをするには高度な Linux スキルが必要」という認識が一般的でしたが、現在は Steam クライアント上でワンクリックで設定可能なプロトン(Proton)技術が標準化されています。これにより、Windows 向けに開発された DirectX ベースのゲームでも、Linux 環境下で Vulkan API を介してスムーズに動作するようになりました。ユーザーは複雑なコマンドライン操作を行わずとも、Steam の設定画面から互換性レイヤーを選択するだけで、快適なゲーミング体験を得ることが可能となっています。
しかしながら、完全にゼロリスクな環境ではないことも事実です。一部のタイトルでは起動エラーやパフォーマンス低下が発生するケースもあり、Linux ゲーミングは「すべてが完璧」ではなく、「非常に高い確率で動作し、トラブルシューティングの知識があれば解決できる」段階にあります。本記事では、2026 年 4 月時点の情報に基づき、Linux でゲームをプレイするための基礎知識から高度な設定までを解説します。これから Linux ゲーミング環境を構築しようとする中級者向けのガイドとして、具体的な製品名や数値データを交えながら、実用的な知見を提供していきます。
Steam Proton は、Valve が開発したオープンソースの互換レイヤーであり、Linux 上で Windows ゲームを実行するための重要な技術です。これは単なる Wine(Windows 互換レイヤー)ではなく、Valve が独自にパッチを当てて最適化を加えたバージョンとなります。Wine は元々 Linux で Windows アプリケーションを実行させるためのプロジェクトですが、ゲーム用途では Direct3D の変換処理がボトルネックとなることが多かったです。Proton は、この Direct3D(特に DX9 から DX12 までの各種バージョン)を Vulkan に変換する「DXVK」や「VKD3D-Proton」というコンポーネントを標準的に組み込むことで、大幅なパフォーマンス向上を実現しました。
2026 年現在、Proton はバージョン 9.x および 10.x のサイクルで更新されており、DirectX 12 Ultimate のサポートも強化されています。具体的には、レイトレーシング(光線追跡)機能や Variable Rate Shading(可変レートシェーディング)といった高度な機能も、Linux 環境下でネイティブに近い動作を実現しています。ユーザーが Steam 設定画面で「Proton Experimental」や「Proton GE」を選択できるのは、この変換レイヤーのバージョン管理を柔軟に行えるためです。各ゲームごとに最適な Proton バージョンが存在するため、Steam のライブラリ内ゲームをクリックしてプロパティから互換性レイヤーを変更する機能が重要となります。
Windows と Linux の違いを理解するために、API(アプリケーションプログラミングインターフェース)の役割を説明します。Windows では主に Direct3D がグラフィックス処理を担当しますが、Linux では Vulkan API が標準となっています。Proton はこの壁を取り除く橋渡し役であり、ゲームが呼び出す DirectX の命令を、Linux が理解できる Vulkan の命令にリアルタイムで翻訳します。この変換プロセスには多少のオーバーヘッドが発生しますが、2026 年の最新ドライバーと Proton バージョンでは、そのオーバーヘッドは Windows 環境との比較において数%レベルに抑えられています。特に GPU パフォーマンスがボトルネックとなるゲームにおいて、Linux 上でも Windows と同等のフレームレートを達成可能なケースが増えています。
Linux のゲーム環境構築において最初のステップは、適切なディストリビューション(OS)を選ぶことです。2026 年現在では、Ubuntu、Fedora、Arch Linux、そして Valve が提供する SteamOS など主要な選択肢があります。それぞれには明確な特徴とターゲットユーザーがおり、誤った選択をするとドライバのインストールやゲーム互換性の設定に手間取る可能性があります。初心者から中級者へとステップアップする過程で、自分のスキルセットと求める安定性を考慮して選択することが重要です。
Ubuntu は 2026 年でも最もポピュラーなディストリビューションの一つであり、特にデスクトップ版 24.04 LTS(Long Term Support)は非常に安定しています。長期間サポートされるため、システムアップデートによる互換性レイヤーの破損リスクが低く、ドライバの管理も比較的容易です。ただし、カーネルや Mesa ドライバが最新ではない場合があり、最新のゲームタイトルに対応する GPU 機能を使う場合は少し時間がかかることがあります。Ubuntu を選ぶメリットは、豊富なコミュニティサポートと、問題発生時に検索結果が豊富に出てくる点にあります。
Fedora Workstation は、より新しい技術を取り入れたい上級者や開発者向けです。Linux カーネルや Mesa ドライバが常に最新に保たれているため、最新の GPU ハードウェア(2026 年時点では RTX 50 シリーズや AMD RX 9000 シリーズなど)のサポートをいち早く受けられます。ゲーム起動時の安定性は Ubuntu に劣る場合もありますが、パフォーマンス面での恩恵は大きいです。Arch Linux は「ローリングリリース」モデルを採用しており、常にシステムが最新の状態に保たれます。ただし、設定に手間がかかるため、Linux の基礎知識がある中級者向けと言えます。SteamOS は Steam Deck 向けの OS ですが、デスティニー版として PC へのインストールも公式に許可されており、Windows のようなゲーム機体験を Linux で味わえる点で特筆すべき選択肢です。
| ディストリビューション | 安定性 | ドライバの最新性 | 難易度 | おすすめ用途 |
|---|---|---|---|---|
| Ubuntu LTS | ◎ | △ | 低 | 初心者、安定優先ユーザー |
| Fedora Workstation | ○ | ◎ | 中 | 最新ハードウェア対応希望者 |
| Arch Linux | △ | ◎ | 高 | 上級者、カスタマイズ重視 |
| SteamOS (Desktop) | ◎ | ○ | 低〜中 | ゲーム機のような体験 |
Ubuntu を選んだ場合、公式リポジトリに含まれないプロプライエタリドライバーのインストールは後から行う必要があります。Fedora や Arch では初期設定でオープンソースドライバが有効になっていることが多く、NVIDIA の場合は追加のリポジトリを有効化するだけでプロプライエタリドライバを導入できます。また、SteamOS はゲームプレイに特化した UI を採用しており、デスクトップモードとゲームモードを切り替えることができます。2026 年の SteamOS は PC 版としてインストール可能となっており、Linux ゲーミングの「完成された環境」を求めるなら最も最適な選択肢の一つです。しかし、システムファイルへのアクセス制限が厳しいため、特定のツールやミドルウェアの追加には少し工夫が必要です。
Linux 上でゲームをプレイする際、グラフィックカード(GPU)メーカーごとのサポート方針の違いを理解することは不可欠です。2026 年現在、AMD と NVIDIA はそれぞれのスタンスを明確に保っており、ユーザーは使用する GPU に合わせてドライバの選択と設定を最適化する必要があります。特に Linux のオープンソース文化において、この違いはパフォーマンスや機能制限に直結します。
AMD Radeon グラフィックカードを使用している場合、Mesa ドライバと呼ばれるオープンソースドライバが標準で組み込まれています。2026 年の Mesa ドライバは非常に成熟しており、RX 7000 シリーズ以降の最新 GPU も完全にサポートされています。Linux 上で AMD GPU を使う最大のメリットは、カーネルレベルでの統合性が高く、追加インストール作業がほぼ不要な点です。また、オープンソースであるため、Valve の開発チームと緊密に連携しやすく、Proton や DXVK の最適化が優先的に反映されます。ベンチマークによれば、AMD GPU を搭載した Linux 環境では、Windows と比較して 95%〜100% のパフォーマンスを発揮するケースが多く見られます。
一方、NVIDIA GeForce グラフィックカードを使用している場合、状況は少し異なります。Linux は GNU/Linux オペレーティングシステムですが、2026 年時点でも NVIDIA の公式ドライバ(プロプライエタリドライバー)を利用することが推奨されています。オープンソースの Nouveau ドライバでは、最新のゲームや Vulkan API の一部機能を正しく処理できない場合があり、特にレイトレーシング機能は Windows ドライバとの間で大きな性能差があります。NVIDIA の公式ドライバをインストールすることで、RTX 50 シリーズなどの新機能も Linux 環境で利用可能になります。ただし、カーネルアップデート時にドライバがビルド失敗するリスクがあるため、DKMS(Dynamic Kernel Module Support)の導入や、ドライババージョンの固定など、ある程度の管理知識が必要となります。
NVIDIA ドライバのインストール手順としては、パッケージマネージャから直接インストールするか、NVIDIA 公式サイトから.run ファイルをダウンロードして手動で適用する方法があります。Ubuntu や Fedora では公式リポジトリに「nvidia-driver」が含まれているため、ターミナルコマンド sudo apt install nvidia-driver-550 のような簡単な操作で導入可能です。2026 年以降のドライバーバージョンは 550 ベースが安定版として推奨されており、このバージョンを使用すると Proton との相性が特に良好です。また、Steam Deck で使用されている APU や Navi アーキテクチャとの親和性を高めるため、AMD ユーザーも最新の Mesa ドライバを常に更新する習慣を持つことが重要です。
Steam クライアント以外でゲームをプレイする際にも、Linux は十分に機能します。Epic Games Store、GOG.com、EA App(Origin)、Ubisoft Connect など主要な配信プラットフォームは、それぞれ専用のランチャーやミドルウェアに対応しています。2026 年現在では、これらを Linux で統一的に管理するためのツールが多数存在し、Windows のような混乱を招くことなくプレイ環境を整備することが可能です。特に Lutris や Heroic Launcher は、Linux ゲーミングのエコシステムにおいて重要な役割を果たしています。
Lutris は、オープンソースのゲームランチャーであり、異なるプラットフォームのゲームを一つのインターフェースから起動・管理できるのが特徴です。インストールスクリプトが豊富に用意されており、多くのタイトルで「ワンクリックインストール」が可能です。Lutris の内部では Wine や Proton を自動的に設定し、必要な DLL ファイルや依存ライブラリも適切に配置します。例えば、「The Witcher 3」を GOG から入手して Linux でプレイする場合、Lutris のスクリプトを使用すれば、手動で Wine を設定する手間が省けます。また、ゲームごとの設定ファイルをカスタマイズすることで、特定のタイトルでのパフォーマンスチューニングも容易に行えます。
Heroic Launcher は、主に Epic Games Store と GOG.com に対応したオープンソースのランチャーです。2026 年時点で、Epic Store の Linux 公式サポートが強化されたこともあり、Heroic は最も安定した EGS 運用環境として注目されています。Native Linux タイトルだけでなく、Windows 向けタイトルも Proton を経由して自動的に起動します。また、Epic Games 特有の「自動アップデート」機能も完備されており、Linux ユーザーでも Windows と同じように最新状態を維持可能です。さらに、Heroic は UE4 や UE5 ベースのゲームに対する最適化パッチを独自に適用する機能を有しており、起動時のクラッシュや描画エラーの減少に寄与しています。
| ツール名 | 対応プラットフォーム | 特徴 | おすすめ度 |
|---|---|---|---|
| Lutris | Steam, Epic, GOG, Origin など多岐にわたる | スクリプトによる自動設定が豊富 | ★★★★★ |
| Heroic Launcher | Epic Games Store, GOG.com | EGS 統合に特化、UE5 ゲーム対応良好 | ★★★★☆ |
| Bottles | 任意の Windows アプリケーション | コンテナ形式で環境を隔離、互換性テスト向け | ★★★☆☆ |
Lutris を使用しない場合でも、Steam の「非 Steam ゲーム」機能を利用することで、外部ランチャーから起動したゲームを Steam ライブラリに追加できます。これにより、Steam Overlay(オーバーレイ)機能を一部のタイトルでも利用可能になります。ただし、Overlay は一部のゲームで機能しないため、その場合は GOG Galaxy 2.0 の Linux クライアントなどを併用する選択肢もあります。いずれのツールも、コミュニティによって維持・更新されており、最新のゲームや OS アップデートへの対応も迅速に行われています。
Steam で提供される標準的な Proton バージョンは非常に安定していますが、特定のゲームでは性能向上のための追加パッチが適用された「Proton GE(Glorious Eggroll)」を使用することで、より快適なプレイが可能になる場合があります。Proton GE はコミュニティによって開発・維持されている Proton の派生バージョンであり、Wine からの最新機能や、特定タイトル向けのホットフィックスが含まれています。2026 年現在では、多くのタイトルで Proton GE を使用することが推奨されており、Steam クライアント上で簡単に切り替えることができます。
Proton バージョンの管理は、ゲームごとの設定から行うことが基本です。Steam ライブラリ内で対象ゲームを右クリックし、「プロパティ」→「互換性」を選択します。そこで表示されるプルダウンメニューから、「Steam 推奨」とは異なる Proton 版本を選択できます。例えば、「Proton Experimental」や特定のバージョン番号がリストアップされます。また、Proton GE を利用するには、外部のランチャー(Lutris など)で管理するか、Steam の設定画面に手動パスを指定する必要があります。2026 年の最新プロトンは、DirectX 12 Ultimate のサポートに加え、FSR3 や DLSS3 のリフレス機能も Linux 環境下で安定して動作するよう改良されています。
Proton GE を使用する際、注意すべき点はバージョンの頻繁な更新です。GE は開発者によって毎日ビルドされることがあり、特定のゲームでは最新バージョンが最適である一方、別のゲームでは数日前のバージョンの方が安定しているケースがあります。そのため、トラブルシューティングの際には「最新の Proton」を使用するのではなく、過去に動作していたバージョンに戻すことも有効な手段となります。また、Steam の設定で PROTON_USE_VK_LAYER などの環境変数を指定することで、特定のドライバー機能やレンダリングバックエンドを強制変更できる機能も用意されています。
具体的な活用手順として、Proton GE をインストールするには GitHub リポジトリからバイナリをダウンロードし、Steam のプロトンディレクトリ(通常は ~/.steam/steam/compatibilitytools.d)に配置します。その後、Steam 設定で「互換性ツール」のリストに追加すれば、ゲームごとに選択可能になります。2026 年の環境では、このインストールプロセスもパッケージマネージャから直接行えるよう簡素化されていますが、手動でのインストールはより高い柔軟性を提供します。また、特定のゲーム ID(AppID)に対してのみ Proton GE を強制する設定を行うことで、他のゲームの安定性を損なわずに最適化を図ることが可能です。
Linux 上で Windows ゲームをプレイする場合、最も気になるのはパフォーマンスの違いです。2026 年現在、最新のハードウェアとソフトウェアスタックにおいて、Linux の性能は Windows の約 95%〜100% に達しています。具体的には、GPU バウンド(グラフィックス処理がボトルネック)となるゲームでは、Windows と比較して数%以下の差で済む場合が多く、逆に CPU バウンド(プロセッサ処理能力が不足)となるタイトルでは、Linux のオーバーヘッドによりわずかに FPS が低下する傾向があります。
ベンチマークデータによると、レイトレーシングを有効にした「Cyberpunk 2077」や「Alan Wake 2」などのグラフィックス集約型ゲームにおいて、NVIDIA RTX 5080 を搭載した環境では Windows と Linux で 1%〜3% の差しか確認されていません。これは DXVK を介した変換処理が十分に最適化されていることを示しています。一方で、CPU が重要な役割を果たす「Counter-Strike 2」や「Valorant」のようなタイトルでは、Linux のカーネルスケジューリングの特性により、フレーム時間(Frame Time)がわずかに不安定になることがあります。ただし、最新の Linux カーネル(6.x〜7.x ベース)と Feral Game Mode の導入により、この差はさらに縮まっています。
また、システム全体の応答速度や起動時間においても、Linux は優れています。Windows ではバックグラウンドプロセスが多く、ゲーム起動時にリソースが競合することがありますが、Linux は余計なプロセスが少ないため、Steam クライアントの起動も高速です。特に SteamOS のようなゲーム特化 OS では、メモリ管理がゲームプレイに最適化されており、スリープからの復帰時間やタイトル切り替えのスムーズさが Windows よりも上回ることがあります。ただし、一部のゲームで動作する Screen Capture 機能(OBS などの録画ソフト)は、Linux の DRM(デジタル著作権管理)制限により、そのままでは動作しない場合があります。この場合、PipeWire を介したスクリーンキャプチャ機能を使用するか、ハードウェアエンコーダーを有効にする設定が必要です。
| ゲームタイプ | Windows vs Linux パフォーマンス差 | 備考 |
|---|---|---|
| GPU バウンド (RTX 系) | ±1〜3% | レイトレーシングもほぼ同等に動作 |
| CPU バウンド (FPS/ストラテジー) | -5〜-10% | カーネルスケジューリングの影響あり |
| 起動時間 | Linux が速い | プロセス数が少なくオーバーヘッド小 |
| スリープ復帰 | 高速 | ゲーム特化 OS は最適化済み |
2026 年現在、VRR(可変リフレッシュレート)や G-Sync/FreeSync のサポートも Linux で強化されています。特に AMD GPU を使用する環境では、Linux カーネルレベルでの VRR 制御が完成しており、垂直同期の乱れを完全に排除できます。NVIDIA GPU でも、Steam Deck の実績から、最新のドライバー設定により同様の機能を有効化することが可能です。これにより、Linux ゲーミングは単に「動作する」だけでなく、「快適な体験を提供できる」段階へと到達しています。
Linux ゲーム環境における最大の課題の一つが、アンチチートソフトとの互換性です。特に「Easy Anti-Cheat(EAC)」や「BattlEye」といった kernel-level(カーネルレベル)のセキュリティ技術を使用するタイトルでは、Linux 上でプレイできないケースが存在します。2026 年時点で状況は改善されていますが、完全に解決されたわけではありません。ユーザーはオンラインゲームをプレイする際、この壁に直面することがあり、事前の確認が必要となります。
Valve やアンチチートベンダーは Linux への対応を進めており、EAC の Linux バージョンは 2026 年時点で多くの主要タイトルでサポートされています。例えば、『Apex Legends』や『Overwatch 2』などのタイトルでは、Linux 環境でも公式に許可されており、Proton を通じてプレイ可能です。ただし、「Call of Duty」シリーズの一部タイトルや「Fortnite」など、依然として Windows のみでの動作を強制しているゲームも存在します。これらは主に kernel-level アンチチートが Linux カーネルへのアクセスを必要とし、セキュリティリスクと見なされているためです。
この問題を回避するための具体的な対策があります。一つは、SteamDB や ProtonDB などのコミュニティデータベースでプレイ可能なタイトルを確認することです。2026 年の時点では、ProtonDB の「Platinum」および「Gold」認定を受けたゲームの約 80% がオンラインマルチプレイヤーに対応しています。また、Valve は Steam Deck 向けにアンチチート対策を強化しており、その成果がデスクトップ版 Linux にも波及しています。ただし、完全に動作する環境であっても、ゲーム内の設定やシステム依存 DLL の不整合により、稀にマッチングエラーが発生することがあります。
ユーザーとしては、重要なオンラインタイトルをプレイする前に、必ず最新のコミュニティ情報や公式の Q&A を確認する必要があります。「Windows ゲーマーと対戦可能な Linux 環境」かどうかは、開発チームの対応方針に左右されます。また、一部のゲームでは「Linux 版としてネイティブリリース」されているケースもあり、そのような場合はアンチチートの壁を回避して直接プレイ可能です。例えば『Counter-Strike 2』や『Team Fortress 2』などは Linux ネイティブサポートがあり、Proton を介さずとも動作します。
Linux ゲーミングにおいて問題が発生した場合、適切なツールを使用して原因を特定することが重要です。最も基本的なログ取得方法は、Steam クライアント上でゲームのプロパティを開き、「起動オプション」に PROTON_LOG=1 を追加することです。これにより、Proton の実行ログが proton_XXXXX.log という形式で生成され、どの DLL 呼び出しやエラーが発生したかを詳細に確認できます。このログを分析することで、ゲームが起動しない理由(例:DirectX 変換失敗、DLL 不足など)を特定し、必要な修正を加えることができます。
また、Steam Overlay が動作しない場合や、録画ソフトとの競合が発生する場合は、Steam の設定で「Steam インターフェース」機能を無効化したり、環境変数を調整する必要があります。具体的には PROTON_NO_ESYNC=1 や PROTON_NO_FSYNC=1 といったフラグを使用することで、Linux の同期機能と衝突している可能性を排除できます。2026 年現在では、Feral Game Mode というユーティリティも普及しており、ゲーム起動時に自動的に CPU コア数を制限し、他のプロセスの優先度を下げることでパフォーマンスを最適化します。
トラブルシューティングのためのリソースとして、公式ドキュメントや Reddit の r/linux_gaming サブレッド、そして ProtonDB が重要な情報源となります。ProtonDB では、他のユーザーが報告した設定値(Proton 版本、起動オプションなど)が共有されており、これらを参考にすることで、自分の環境でも同様の解決策を見つけることができます。また、Steam ストアのレビュー欄には「Linux」タブがあり、ユーザーの体験談を確認できるため、購入前に互換性を確認する習慣も身につけるべきです。
最後に、コミュニティフォーラムや Discord サーバーを活用することも有効です。2026 年現在、多くの Linux ゲーミングコミュニティーが Discord で活動しており、リアルタイムでサポートを受けられる場合があります。特定のハードウェア(例:AMD RX 9000 シリーズ)に特有の問題が発生した場合、これらのリソースを通じて最新のパッチやワークアラウンド情報を入手できます。
以上、2026 年 4 月時点の Linux ゲーミング環境における完全ガイドを解説しました。Linux はもはや実験的な OS ではなく、Steam Proton の進化により Windows と同等のゲーミング体験を提供できる実用的なプラットフォームへと成長しています。以下の要点を押さえておくことで、スムーズに導入と運用が可能となります。
PROTON_LOG=1 によるログ取得や ProtonDB での情報収集で問題解決の確率が格段に向上する。Linux ゲーミングは継続的に進化しており、2026 年においてもその改善は続いています。上記の内容を参考に、ご自身の PC に最適な環境を構築し、Windows のゲームを Linux で楽しんでください。

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