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FreeSync・G-Sync・HDMI VRRなど可変リフレッシュレート技術の仕組みを解説。ティアリング・スタッタリングの原因から各規格の違い、LFC(Low Framerate Compensation)まで網羅する。
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自作PCガイド:g-sync を正しく理解する — その他/g-sync
自作PCガイド:sync を正しく理解する — その他/adaptive sync/adaptive
可変リフレッシュ同期の二大方式を比較。ティアリング防止、遅延、HDR、価格差と対応モニター事情を整理。
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現代の PC ゲーミング環境において、高リフレッシュレートのモニターはもはや選択肢ではなく必須アイテムとなっています。2026 年春時点において、32 インチクラスで 240Hz を達成する OLED や WOLED パネルが主流となり、かつて想像されなかった滑らかな映像体験が可能になっています。しかし、高性能な GPU と高機能なモニターを組み合わせても、プレイヤーの目には「ティアリング」と呼ばれる画面の破断や、「カクつき(スタッター)」と呼ばれる不自然な遅延が発生することがあります。これらは単に性能不足ではなく、GPU の描画速度とモニターの表示周期が同期していないことに起因する技術的な現象です。
特に近年では、HDR 対応や高解像度化に伴い、フレーム生成技術や DLSS/FSR の導入が進み、フレームレート管理の複雑さが増しています。例えば、ASUS ROG Swift PG32UCDP(240Hz OLED)のような極上のパネルを搭載するモニターであっても、設定次第ではその性能を最大限引き出せず、逆に映像劣化を引き起こすリスクがあります。また、Dell S2725QF(165Hz IPS)のようなコストパフォーマンス重視のモデルでも、適切な同期技術の有効化によって、競合タイトルにおけるゲームプレイの質は劇的に向上します。本稿では、PC 自作の初心者から中級者向けに、これらの現象を完全修正するための包括的なガイドを提供します。
この記事で解説する内容は、2026 年時点の最新ハードウェアとソフトウェア環境に基づいています。NVIDIA の G-SYNC Compatible や AMD の FreeSync Premium Pro といった技術は、すでに PC ゲーミングの標準規格となっていますが、その有効化方法や、従来の VSync との違いについては依然として多くの疑問が残されています。また、RTSS(RivaTuner Statistics Server)を用いたフレームレートリミッターの設定や、Windows DWM(Desktop Window Manager)の影響といった、奥深い技術的な背景についても触れていきます。これらを読み解き、あなたの PC 環境に最適な設定を構築することで、画面の破断やカクつきのない、没入感のあるゲーム体験を手に入れてください。
まず初めに、トラブルシューティングを行う前に問題現象を正確に定義する必要があります。「ティアリング」と「カクつき」は、どちらも視覚的な不快感をもたらしますが、その発生メカニズムは異なります。ティアリングは、画面が上下に裂けるように見える現象です。例えば、FPS ゲームでキャラクタが動いた瞬間、画面の上半分と下半分で異なるフレームが表示されているように見えます。これは、GPU が描画した新しいフレームの一部を、モニターがまだ前のフレームを表示している間に描き始めてしまうことで発生します。垂直同期(VSync)が有効でない場合、GPU の処理速度がモニターの更新サイクルより速いときに頻発します。
一方、「カクつき」や「スタッター」と呼ばれる現象は、フレームレート全体には高い値が表示されていても、フレーム間隔が一定しないために発生する不快感です。例えば、平均 100fps で動作していても、100ms の間に描画処理が入ったり出たりすることで、動画のような滑らかさが損なわれます。これは、GPU の負荷変動や、バックグラウンドプロセスの干渉、あるいはメモリー帯域のボトルネックが原因で発生することが多いです。2026 年時点では、これらの現象を区別することが重要であり、ティアリングは主に「同期技術」の問題であり、カクつきは「フレームタイムの安定性」や「システムリソースの問題」であることが多いです。
さらに、これらとは別に「入力遅延(レイテンシ)」も考慮する必要があります。VSync を強制的に有効にすると画面破断は防げますが、その代償としてキーボード操作から画面反映までの時間が増加します。これを「入力ラグ」と呼びます。高リフレッシュレート環境では、1 フレームの表示時間を 4.16ms(240Hz)と非常に短く見積もるため、数 ms の遅延がプレイヤーに大きな影響を与えます。したがって、単に画面を綺麗にするだけでなく、操作感の良さを維持するためのバランス調整が、本ガイドの核心となります。以下では、これらの現象を発生させる根本的な要因について詳しく解説します。
画面トラブルの根源となるのは、GPU(グラフィックプロセッサ)のフレーム生成スピードと、モニターが画像を更新するタイミングのズレです。これを理解するために、映画館のプロジェクターに例えてみましょう。プロジェクターが次の映像を準備している最中にスクリーンが切り替わると、映像が歪んだり二重になったりします。PC においても、GPU が「次はこれ描画します」という信号を送るタイミングと、モニターが「今から更新します」というタイミングが噛み合わないとティアリングが発生します。
2026 年現在、多くのゲームでは無制限のフレームレート設定が可能となっています。例えば、RTX 50 シリーズや Ryzen 9000 シリーズを搭載したシステムでは、1 フレーム生成に数 ms を要し、理論上は 300fps 以上の描画能力を持つ場合でもあります。しかし、一般的なモニターは固定されたリフレッシュレートを持っています。32GS95UE(LG 製)のような 240Hz モニターであれば、1 秒間に最大 240 回の更新しか行えません。GPU がこれより高速に描画しても、モニターが受け入れきれないため、古いフレームと新しいフレームが混在する状態になります。これがティアリングの物理的な原因です。
また、カクつきに関しては「フレームタイムのばらつき」が主因となります。例えば、ゲーム内で爆発エフェクトが発生した瞬間など、一時的に GPU に負荷がかかる場面があります。このとき描画に時間がかかりすぎると、次の更新タイミングまでフレームが届かず、モニターは前のまま静止しているように見えます。これを「フレームドロップ」と呼ぶ場合もありますが、本質的にはフレーム生成時間の不均一性です。GPU のクロック変動やメモリーバンド幅の競合、あるいは Windows 側のバックグラウンドタスク(Windows Update やウイルススキャンなど)が原因で発生します。このため、単にモニター設定を変えるだけでなく、OS 側やハードウェア側からのアプローチも必要不可欠となります。
VSync(Vertical Synchronization:垂直同期)は、画面ティアリングを防ぐための最も基本的な技術です。これは GPU が次のフレームを描画し始める前に、モニターの描画中止信号(V-Blank)を待つ仕組みです。NVIDIA Control Panel や AMD Software のグラフィック設定から有効化できますが、近年では単なる「VSync」だけでなく、「Adaptive VSync」や「Fast Sync」といった派生技術も登場しています。それぞれの特性を理解し、ゲームジャンルに合わせた使い分けが必要です。
標準的な VSync は、GPU がフレームを生成した瞬間ではなく、モニターのリフレッシュサイクルの合間に描画を強制します。これにより画面破断は完全になくなりますが、大きなデメリットとして「入力遅延」が増加することが挙げられます。特にフレームレートがモニターの最大リフレッシュレートを下回った場合、VSync はフレームレートを半分の値(例:60Hz モニターなら 30fps)に強制ロックする傾向があります。これにより、カクつきをむしろ助長させる結果となるため、高 FPS を目指す競技ゲーマーには不向きです。
より高度な技術として NVIDIA の「Adaptive VSync」と「Fast Sync」が挙げられます。Adaptive VSync は、フレームレートが設定したリフレッシュレートを下回った場合にのみ有効になり、上回れば無効にするという動的な制御を行います。これにより、ある程度のティアリング防止と入力遅延の抑制を両立しようとしますが、状況によって挙動が変わるため一貫性がない場合があります。一方、「Fast Sync」はフレームバッファを管理する仕組みで、GPU の描画速度をモニターに合わせた同期を行いますが、VSync 特有の入力遅延を回避するために設計されています。ただし、GPU の VRAM を消費するため、メモリ帯域が限られるシステムではパフォーマンス低下のリスクがあります。
| VSync 種類 | 入力遅延 | ティアリング防止効果 | フレームレート制限の有無 | 推奨ユースケース |
|---|---|---|---|---|
| 標準 VSync | 高(-40ms〜) | 完全 | あり(最大リフレッシュ/2) | オフラインのストーリー重視ゲーム |
| Adaptive VSync | 中程度 | 条件付き | 状況依存 | FPS と TPS のミックス用途 |
| Fast Sync | 低(-5ms〜) | 非常に高い | なし(VRAM 消費大) | 高リフレッシュレート環境での競技 |
| 無効(Off) | 最低 | なし | なし | G-Sync/FreeSync 使用時 |
各設定には明確な用途があります。例えば、NVIDIA GeForce Experience の設定画面で「VSync」を選択できるゲームでは、単なる ON/OFFではなく、これらの技術の違いを考慮する必要があります。AMD Radeon Software でも同様に、Wait for Vertical Refresh(待機)や Adaptive VSync などのオプションが用意されています。2026 年時点の最新ドライバーにおいては、これらの設定はより細かく調整可能になっており、ゲームごとのプリセット適用も推奨されます。
現代の PC ゲーミングにおいて、VSync に頼らずにティアリングと入力遅延を両立させるための最良の手段は、可変リフレッシュレート(VRR)技術の使用です。NVIDIA の「G-SYNC Compatible」や AMD の「FreeSync Premium Pro」がこれに該当します。これらの機能は、GPU とモニターが通信を行い、モニターの更新タイミングを GPU の描画速度に合わせて動的に変更することで、物理的なティアリングの発生を防止します。2026 年現在では、多くの高価な OLED モニター(例:ASUS ROG Swift PG32UCDP)や WOLED モニター(例:LG 32GS95UE)が標準でこの機能をサポートしています。
有効化の手順は、ハードウェアの接続とドライバー設定の両面から行う必要があります。まず、モニター出力ケーブルとして HDMI 2.1 または DisplayPort 2.0/2.1 を使用していることを確認してください。HDMI 2.0 では帯域制限により高解像度かつ高リフレッシュレートでの VRR 動作が困難な場合があります。特に LG 32GS95UE のような WOLED モニターでは、DP 接続でこそフルスペックの VRR が保証されます。次に、Windows 設定画面にて「ディスプレイ」→「詳細なディスプレイ設定」→「ビデオ信号形式」から G-SYNC または FreeSync の有効化オプションを探します。
NVIDIA ユーザーの場合、GeForce Experience アプリ内または NVIDIA Control Panel を開き、「G-SYNC を設定」セクションで「モニターの G-SYNC 対応機能を有効にする」にチェックを入れます。ここで重要なのは、「フルスクリーンモードとウィンドウモードの両方を有効にする」を選択することです。AMD ユーザーも同様に、Radeon Software の「ゲーム」→「ディスプレイ」タブで「AMD FreeSync」をオンにし、対応するモニターを選択します。「FreeSync Premium Pro」を使用する際は、HDR と VRR を同時に有効化する設定(VRR + HDR)があるか確認してください。一部の古い monitor では HDR 使用中に FreeSync が無効化される仕様があったため、2026 年の最新モデルではこの制限が解消されていることが多いです。
| モニターモデル | パネル方式 | VRR サポート形式 | HDMI DP 対応状況 | 推奨ケーブル規格 |
|---|---|---|---|---|
| ASUS ROG Swift PG32UCDP | OLED | G-SYNC Compatible / FreeSync | HDR/VRR OK (HDR) | DisplayPort 1.4 or DP 2.0 |
| LG 32GS95UE | WOLED | FreeSync Premium Pro / G-SYNC Comp | Full Spec Support | HDMI 2.1 or DP 2.0 |
| Dell S2725QF | IPS | AMD FreeSync Premium | VRR Support (HDMI/DP) | DisplayPort 1.4 Recommended |
| BenQ MOBIUZ EX2710U | VA/OLED* | G-SYNC Compatible | Full Spec Support | HDMI 2.1 or DP 1.4 |
※ BenQ モデルは構成によりパネルが異なる場合があります。 有効化後は、ゲーム内でフレームレート制限を解除し、GPU の負荷に応じてフレームレートが変動するテストを行う必要があります。もし画面にティアリングが残る場合や、入力遅延を感じる場合は、G-SYNC/FreeSync が正しく動作していない可能性があります。Windows 11 の「ゲームモード」をオンにし、「低遅延モード」も有効化することで、VRR 制御の優先度が向上します。また、モニターの OSD(画面表示メニュー)設定でも「Game Mode」や「VRR」が OFF にされていないか確認してください。OSD メニューからの無効化は sometimes ドライバー側の設定をオーバーライドするため注意が必要です。
G-SYNC や FreeSync を使用する場合でも、フレームレートを完全に開放しすぎると不安定になることがあります。特に、GPU がモニターのリフレッシュレートを超えて描画を続けようとすると、VRR の上限を超えた部分でティアリングが発生することがあります。これを防ぐために「フレームレートリミッター」の使用が推奨されます。その中で最も信頼性が高く広く使用されているのが、NVIDIA 公式ではないサードパーティ製のツールである「RivaTuner Statistics Server (RTSS)」です。
RTSS を使用する最大の理由は、ゲーム内描画設定のフレームレート制限よりもシステムレベルで制御できる点にあります。多くのゲームではフレームレート上限を 120fps や 60fps に設定できますが、これは VSync が有効な場合に限られることが多く、VRR 環境下では無効化されてしまうケースがあります。RTSS はオーバーレイ機能を通じてゲームの描画プロセスに直接干渉するため、G-Sync/FreeSync を使用中でも確実にフレームを制限できます。設定方法は、RTSS のインストール後、起動時に自動でゲームのプロセスを検知し、スライダー操作で上限を設定するだけです。
推奨されるリミッター値は、「モニターの最大リフレッシュレートより 3fps 低い値」です。例えば、240Hz モニターであれば 237fps、165Hz モニターであれば 162fps に設定します。この -3fps のルールには物理的な理由があります。GPU が描画したフレームをモニターに送るまでの通信遅延(レンダリングラグ)と、VRR がリフレッシュレートを調整する応答時間(レイテンシ)を考慮すると、ギリギリの値で設定すると、瞬間的にリフレッシュレートを超えてしまう可能性があります。これにより VRR の上限超過によるティアリングや、逆に急激なフレームレート低下によるカクつきを防ぐ余地を持たせます。
| RTSS 設定項目 | 推奨値 | 理由・効果 |
|---|---|---|
| Max FPS | リフレッシュレート -3 | VRR 上限超過防止、安定動作確保 |
| Framerate Overlay | ON | 実際の動作 FPS をリアルタイムで確認可能 |
| Show in Taskbar | OFF | タスクバーの占有率を減らしリソース節約 |
| GPU Usage | GPU 1 (または選択) | 特定の GPU で処理させる指定が可能 |
| Profile Type | Per-Game | ゲームごとに設定を保存・切り替え可能 |
RTSS を使用することで、フレーム生成速度が一定値を超えないため、VRR が動作する範囲内(例:40fps〜240Hz)で制御が可能になります。これにより、GPU の負荷変動が激しい場面でも、モニター側でリフレッシュレートを滑らかに変更させつつ、ティアリングの発生を未然に防げます。また、RTSS はベンダーロックされていないため、NVIDIA GPU だけでなく AMD GPU でも問題なく動作します。2026 年時点では、RTSS の最新バージョンが Windows 11 24Hx 以降の環境でも完全にサポートされており、セキュリティソフトとの干渉も最小限に抑えられています。
画面のカクつきやティアリングを修正する際、同期技術だけでなく「入力遅延」の削減も重要な要素です。入力遅延が高いと、操作した瞬間に反応が遅れるため、ゲームプレイ中のストレスが増大します。NVIDIA の「Reflex Low Latency」や AMD の「Anti-Lag 2」は、この遅延を最小化するための技術です。これらは OS やドライバーレベルでフレームキューを管理し、入力イベントの即時処理を優先します。
NVIDIA Reflex は、ゲーム内設定または NVIDIA Control Panel から有効化できます。「Reflex Low Latency」を「On + Boost」に設定すると、GPU の負荷が低い状態でもアイドル時の遅延を抑えつつ、ピーク時にパフォーマンスを最大化します。これは特に、FPS 系の競技タイトルや、瞬発的な操作が必要なアクションゲームで効果を発揮します。AMD ユーザー向けには「Anti-Lag 2」が用意されており、これによりネットワークラグよりもシステム内のフレーム生成遅延を優先処理できます。これらの機能を有効にする際は、VSync との競合に注意が必要です。通常、G-Sync/FreeSync を使用中は Reflex/Anti-Lag の併用が可能ですが、Adaptive VSync 使用時は挙動が不安定になる可能性があります。
さらに、Windows 自体の設定も影響します。「Desktop Window Manager(DWM)」は Windows のウィンドウ描画を担当していますが、これがフレームレートに制限をかける場合があります。特に、ゲーム内で「ボーダーレスウィンドウ」モードを使用している場合、DWM がフルスクリーン処理と同様にフレーム合成を行うため、入力遅延が発生しやすくなります。これを防ぐには、「フルスクリーン専用(Exclusive)」モードの使用が推奨されます。ただし、Alt+Tab による切り替えの利便性を犠牲にする必要があるため、ゲームの性質によって使い分ける必要があります。
| 低遅延技術 | GPU ベンダー | 有効化場所 | DWM との相性 | 主な効果 |
|---|---|---|---|---|
| NVIDIA Reflex | NVIDIA | ゲーム内 / GeForce Experience | DWM に影響大(Exclusive 推奨) | フレーム生成遅延削減、入力ラグ低減 |
| AMD Anti-Lag 2 | AMD | Radeon Software | DWM と相性良い(Borderless OK) | キーボード入力の即時反映 |
| Windows Game Mode | OS | Windows 設定 | DWM を最適化 | バックグラウンドタスクの優先度低下 |
また、Windows の「ゲームモード」機能をオンにすることで、OS がゲームプロセスを優先的に処理するようになります。これにより、バックグラウンドでのファイル更新やスキャンによるフレームタイムの乱れが抑制されます。2026 年時点では、Windows Update の自動再起動設定も調整されており、プレイ中に突然の再起動が発生しないよう配慮されています。これらの設定を組み合わせて行うことで、VSync や VRR とは異なる側面から、カクつきの原因となるシステム側の遅延を除去できます。
ゲーム内の描画設定には、通常「フルスクリーン専用」、「ボーダーレスウィンドウ」、「ウィンドウモード」の 3 つのオプションが存在します。これらは単に見かけの違いではなく、GPU と OS の通信経路が全く異なります。特に、高リフレッシュレート環境では、この選択が画面の滑らかさや入力遅延に直結する重要な要素となります。
「フルスクリーン専用(Exclusive)」は、ゲームプロセスが GPU の描画バッファを直接制御し、OS の DWM 合成をバイパスします。これにより、最も低い入力遅延と最高のパフォーマンスを得られます。しかし、Alt+Tab で他のアプリケーションに切り替える際に画面が一瞬暗くなる、または再起動が必要になるというデメリットがあります。FPS や e スポーツタイトルではこの設定が推奨されます。
一方、「ボーダーレスウィンドウ」はデスクトップ上のウィンドウとして動作するため、OS の DWM 合成を介して描画されます。これにより Alt+Tab が即座に可能になりますが、DWM のオーバーヘッド分だけ入力遅延が増加し、フレームレートが制限される場合があります。また、Windows の HDR 設定や高解像度変更時に、このモードで動作するゲームはリフレッシュレートの切り替えに時間がかかることがあります。2026 年時点では、一部の最適化されたエンジン(Unreal Engine 5 など)はこのモードでも DWM 合成の遅延を最小化する技術を採用していますが、依然としてフルスクリーン専用に比べると劣る場合があります。
| モード | 入力遅延 | Alt+Tab 性能 | GPU 負荷 | 推奨用途 |
|---|---|---|---|---|
| フルスクリーン専用 | 最低 | 低(切り替え時間あり) | 低 | FPS、アクション、競技用ゲーム |
| ボーダーレスウィンドウ | 中〜高 | 最高(即時可能) | 中(DWM 合成負荷増) | RPG、ストーリー重視、多タスク用途 |
| ウィンドウモード | 最悪 | 低 | 高 | ウィンドウ内でのみ操作する用途 |
設定を切り替える際は、ゲーム起動後の設定画面から変更し、必ず再起動してからテストしてください。特に G-Sync/FreeSync を使用する場合、フルスクリーン専用モードの方が VRR の制御が正確に反映されやすい傾向があります。ただし、Dell S2725QF のような低価格帯モデルでは、一部のゲームでフルスクリーン時の解像度切り替えが不安定になるため、その場合はボーダーレスウィンドウを試すのも手です。また、Windows 11 の「自動 HDR」機能も影響するため、ゲーム内設定と Windows 側の HDR 設定の整合性を確認してください。
最後に、冒頭で挙げた具体的なモニターモデルそれぞれに対する最適化設定をまとめます。各メーカーやパネル技術によって特性が異なるため、汎用的なガイドだけでなく、個別の設定が必要です。特に OLED と IPS では応答速度の特性が異なるため、ティアリングの感じ方も変わります。
ASUS ROG Swift PG32UCDP(240Hz OLED) このモニターは 2026 年現在のハイエンド OLEI モニターの代表格です。OLED の特性上、応答速度が極めて速いため、VSync による遅延を最小限に抑えつつも、G-Sync Compatible を使用することでフレームレート変動を吸収できます。推奨設定は G-SYNC Compatible 有効化と RTSS で 237fps リミットです。また、OLED の焼き付け防止機能やピクセルシャッフル機能が起動すると一時的に暗くなることがあるため、長時間プレイ中はこれらの機能をオフにするか、設定を調整してください。
| モデル | パネルタイプ | VRR 推奨設定 | RTSS Limit | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| ROG Swift PG32UCDP | OLED | G-SYNC Comp / FreeSync | -3fps (237) | HDR と VRR 同時推奨 |
| LG 32GS95UE | WOLED | FreeSync Premium Pro | -3fps (237) | HDMI 2.1 で HDR/VRR 対応 |
| Dell S2725QF | IPS | FreeSync Premium | -3fps (162) | DWM 設定で遅延軽減推奨 |
| BenQ MOBIUZ EX2710U | VA/OLED | G-SYNC Compatible | -3fps (144/240) | モード切替に注意 |
LG 32GS95UE(240Hz WOLED) LG の WOLED パネルは、色の鮮やかさと応答速度のバランスが優れています。FreeSync Premium Pro を使用することで、HDR コンテンツでも VRR が動作します。設定時は HDMI 接続の場合、HDMI 2.1 の帯域制限を確認し、DP 接続を優先してください。また、OLED モデル特有の「自動ピクセルシャッフル」機能は、長時間ゲームプレイ中に画面が暗くなることがあるため、オフにしておくか、頻度を低く設定することをお勧めします。
Dell S2725QF(165Hz IPS) コストパフォーマンスに優れた IPS モデルです。VRR サポートは FreeSync Premium です。G-Sync Compatible 非対応のため、NVIDIA GPU 使用時はドライバー側で G-SYNC を有効化する必要があります。IPS の応答速度が OLED より劣るため、RTSS でフレームレートを -3fps に制限することで、カクつきをより確実に防げます。また、Dell の専用ソフト「Display Manager」のインストールにより、OS 側の設定が反映されやすくなります。
BenQ MOBIUZ EX2710U このモデルはゲーム特化設計されており、入力遅延低減機能が強化されています。G-Sync Compatible をサポートしているため、NVIDIA GPU と相性が良好です。ただし、一部の OS バージョンやドライバーでは FreeSync が優先される場合があるため、Game Mode 設定で G-SYNC を手動選択してください。また、BenQ の専用ソフトウェア「BenQ MOBIUZ Center」を使用することで、OS 側のゲームモードとの連携が強化されます。
Q1. VSync を有効にすると入力遅延が増えますが、なぜですか? A. VSync は GPU がフレームを生成する前にモニターの更新サイクルを待つため、操作から反映されるまでの時間が物理的に増えるからです。特にフレームレートが低下した際に、VSync はフレームレートを半分に落として同期を保つ傾向があるため、カクつきが強くなります。
Q2. G-SYNC と FreeSync の違いはなんですか? A. 基本的な仕組み(可変リフレッシュレート)は同じですが、対応ハードウェアと認証制度が異なります。G-SYNC は NVIDIA GPU と認定モニターで動作し、FreeSync は AMD や NVIDIA GPU で動作します。2026 年現在は G-SYNC Compatible モニターも増えています。
Q3. RTSS で -3fps 設定するのはなぜですか? A. VRR の応答時間や通信遅延を考慮すると、リフレッシュレート上限ギリギリでは超過するリスクがあるためです。-3fps にすることで余裕を持たせ、VRR が正常に動作し続ける範囲内で制御できます。
Q4. フルスクリーンとボーダーレスウィンドウどっちがいいですか? A. 競技用ゲームや低遅延を求める場合は「フルスクリーン専用」が推奨されます。Alt+Tab の利便性を優先する場合は「ボーダーレスウィンドウ」ですが、入力遅延は増加します。
Q5. G-SYNC 有効化後に画面が一瞬暗くなるのはなぜですか? A. OLED パネル搭載モニターでは、VRR 制御時にバックライトやピクセルシャッフル機能が動作するためです。これは正常な挙動であり、設定でオフにできる場合がありますが、焼き付け防止機能でもあります。
Q6. Windows の DWM がフレームレートに影響するのは本当ですか? A. はい、特にボーダーレスウィンドウモードでは OS の合成処理が追加されるため、入力遅延やフレームタイムの乱れが生じることがあります。フルスクリーン専用でこの影響を減らせます。
Q7. AMD GPU でも G-SYNC Compatible は使えますか? A. はい、使用可能です。AMD Radeon Software で FreeSync を有効にしつつ、ゲーム設定または NVIDIA Control Panel 側で G-Sync の互換性を確認することで動作します。
Q8. リフレッシュレートを下げる(165Hz→120Hz)とカクつきが治りますか? A. 場合によります。GPU が処理しきれない時にリフレッシュを下げるとカクつきが減ることもありますが、VRR を使用している場合はリフレッシュレート自体を最大値に保ち、RTSS で制限するのが一般的です。
Q9. HDR を有効にするともう VSync は無効になりますか? A. 多くのモニターで HDR と VRR は併用可能ですが、古いモデルや設定によっては競合します。2026 年モデルの多くは「HDR + VRR」を同時サポートしていますので、設定を確認してください。
Q10. ゲーム内でフレームレート制限をするのと RTSS でするのと違いは? A. 前者はゲームエンジン側の制御であり、後者は OS レベルのオーバーレイです。RTSS の方がより厳密に制御でき、VSync 環境下でも確実に動作します。特に G-Sync/FreeSync 使用時は RTSS が推奨されます。
本記事では、画面のティアリングやカクつきを完全修正するための包括的なガイドを提供しました。2026 年時点の PC ゲーミング環境において、これらのトラブルは単なる設定ミスではなく、GPU とモニターの通信メカニズムを理解していないことが主な原因となります。以下の要点を参考に、ご自身の環境に合わせて最適化を行ってください。
これらの設定を行うことで、画面の破断やカクつきのない、滑らかで没入感のあるゲーム体験が可能になります。また、Windows の更新やドライバーのアップデートをこまめに行うことも、トラブルシューティングの一部として忘れないでください。PC 自作における最適化は無限の探求ですが、基本となる設定を押さえておくことが、快適なプレイ環境への近道です。
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